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これからの時代のM&A!

皆さん、おはようございます!
週末が遣って来ました。朝から天気も良く、気持ちも落ち着きますね。
この二日間は気温も高くなるようですので、街へ出て散策をしてみたくなります。
来週はまた信州へ参りますので、その準備をしなければと思いつつ。



過去最高7兆円もの買収価額による武田薬品工業によるアイルランド製薬大手シャイアー買収の件も、あとは両社の株主総会の決議を残すのみで、ほぼ確定的となりました。
富士フィルムによる米ゼロックス社買収の件は、これからもの言う株主による反対により訴訟にまで発展していきますので、まだ気を許すことは出来ないと思います。


上場企業の決算発表も今週がピークで、トヨタ自動車が2期ぶりに最高益純利益を2.4兆円、29兆円もの売上高をマークしています。
表面的な数字を見ていますと、一国の財政規模にも匹敵する巨額の財務内容でその組織の巨大さを改めて認識させられます。


そんなトヨタ自動車ですら、会見発表の席上で豊田社長が危機感を感じていると仰っています。同業他社との競争というよりも、異業界がこれからの競争相手であることを明確に意識してのご発言です。電気自動車、インターネットで繋がるクルマ、自動運転車、カーシェアリングなどに様々な大手IT企業からの参入があります。


米ウーバーなどは空飛ぶ自動車の実用化に向けた研究開発に余念がありません。
そんなトヨタ自動車ですが、今まで海外の同業他社とM&Aにより経営統合をしたことがありません。彼らの真骨頂は原価低減とトヨタ生産方式といわれるカンバン方式やジャストインタイムです。


基本的に事業を積み上げる(=フォアキャスティング)DNAを持っていますので、時間を買うといわれるM&Aの考え方はそぐわない部分があるのかもしれません。
そんなトヨタ自動車でも次世代のクルマ分野では、情報技術が不可欠であり、自社に持ちえない事業資源・機能は積極的に外部のIT企業との連携を深めています。


次世代カーの分野は流石にフォアキャスティングではなく、予め将来の有るべき姿を想定し逆算でいま為すべきことに布石を打つ(=バックキャスティング)手法を採らなければなりません。言い方を変えますと短期的な視点では時間を買うM&Aは非常に有効に思われますが、長期的な視点に立ちますとM&Aは足枷にさえ成り得る可能性があります。


ソフトバンクグループが発表した2018年3月期の連結決算が、本業のもうけを示す営業利益が前期比27%増の1.3兆円と過去最高になったとのことです。
その内の50%が国内通信事業、ヤフージャパンが13%、残りは10兆円ファンドからの投資先と米通信スプリントであり、投資会社としての性格を強めています。


武田薬品工業におけるシャイアーの買収についても、資本の論理で血肉を削るM&Aは古典的であるというみられ方が為されていますし、短視眼的だと思えます。
ファイナンスの観点ばかりに目を奪われてしまいますと、実際に買収した後に具体的にどの様に相互補完効果を出して行くかという視点がお座なりになりがちです。


これからの事業戦略としてのM&Aとは、将来を見据えて事業のあるべき姿、若しくは新規事業の姿を描き、それを成し遂げるのに不足する自社内の事業資源を補完する目的で行うべきものです。企業規模を目指すものではなく、自らの核となる事業を滲みだすように事業を拡大するのが理想だと思います。


これからは、情報技術の進展により今までの延長線上で物事を考えられない時代に差し掛かっています。今までの事業が、これからの時代もそのまま存続できるか分かりません。その事業を核としながらも時代に合わせて再編集していくのがこれからのあるべき事業感だと思います。木目細かく、事業を育て上げて行く。


巨大企業同士のM&Aですと、どうしても大局的な観点から互いの相互補完効果を俯瞰することに終始してしまいます。また、互いの組織自体がピラミッド型のヒエラルキー組織となっていますので、M&Aというイベントによりその完成した組織を度外視して働く者の目線をズラし新たな発想に転換できるかが要点になると思います。


巨大な企業であっても、所詮は個々の事業の積み上げによって成り立っています。
その個別事業のレベルから一つずつ丁寧に事業を再編集して行く協働としてのM&Aや資本業務提携がこれからの時代に望まれるのでしょう。トヨタ自動車の自らが持たない資源を愚直に事業連携する方法により果実を得ていることに好感が持てます。


今日もありがとうございます。
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