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FLY ANA!

皆さん、おはようございます!
今朝は、乾いた風が強く吹いていますが、よい天気になるのではないでしょうか。
やはり週末ともなると、気持ちが楽ですね。。体内時計のせいでしょうか。
今週末は完全にOffにする予定です。


最近、少し気になっている企業に全日本空輸(=ANA)があります。
本業はもちろん国内外の各地に旅客機を安全に飛ばし、旅客ならびに貨物を輸送することにあります。地域間の人や商品の移動させることにより、点を面にし地域経済の興隆に貢献することが使命です。



日本の数ある許認可の代表格とも言える業界でもあり、新たな路線を飛ばすにも路線開設免許なるものが必要となります。地方空港などは、自らの地域にビジネスマンや観光客を誘致しようと、国土交通省や航空会社への陳情を行いながら、やっと路線開設による新規就航を実現するものです。


また、航空会社は装置産業でもあり、1回のフライトに関わるコストはほぼ一定ですので、旅客機という固定資産をいかにキャパシティ一杯に旅客を乗せ、貨物を積載し、満席状態で飛ばせるか。また、飛行場で期待を休ませていても収益を生みませんので、どれだけ長い時間飛ばせ続けることができるかがビジネスモデルの根底にあります。


LCCは、このビジネスモデルの根幹を追求したものであり、如何に1フライと辺りのコストを下げて、長時間飛行機を飛ばし続けています。比較的価格の安い大衆型の中型機を利用して、到着から出発までの準備もパイロット、キャピンアテンダントが全員で行い、時間の短縮を図っているという話しを耳にします。


本業である、航空事業を突き詰めればその様な事業像が浮かび上がり、あとは如何に財務基盤を安定させながら、旅客機数を増やして就航路線を増やして行くことに尽きます。
もちろん、あれだけの精密機械を飛ばす訳ですから、安全性とそれに対する技術の蓄積には相当の労力と時間を掛けているのでしょう。


ビジネスモデルは、オフィスビル賃貸業に似ていると思っています。
固定資産である建物と、動産である旅客機の違いはありますが、両者とも空気を売っていては機会損失となりますので、如何にテナントなり旅客を集めるかという営業力(渉外力とサービス力)も大切です。


その様な事業としてのバックグランドを持つ保守的な航空事業ですが、ANAでは積極果敢な事業展開が目立ちます。それが本業強化というよりも、地域開発であったり新事業開発により、航空事業を通したイノベーションに見えます。アジア諸国との間に張り巡らされた貨物輸送網、伝統工芸の通販サイト、更にはクラウドファンディングまでです。


貨物専用機で沖縄をハブ空港(=自転車のリムの様に各地から軸となる空港に一旦荷物を集約し、再び各地へ輸送する仕組み)として国内外に輸送網を開設しているのはANAのみですが、各地の産業物流状況を把握しながらフレキシブルに路線を改編しています。半導体需要が高まっていると見れば、北九州まで貨物機を新規就航させています。


伝統工芸品の通信販売に関しては、低迷している伝統工芸品の需要を喚起しようと、通販サイトを運営する業者と連携して、全国各地の約300商品を取り扱うそうです。
クラウドファンディングでは、ANAの事業と関わりが持てそうな関連商品の開発を支援することを目的としており、同社の新規事業の芽として育てたい意向だと思います。


バブル経済盛りし頃、大手航空会社が軒並みホテル運営事業に参入した時期があります。
Air&Hotelで相性が良いのでしょうね。事業としても類似性があります。
これからの航空業界にとってのキーワードは、インバウンド、地方創生、情報化社会だと思います。そして最大の強みは、インフラ産業であり世界各地に事業拠点を持つこと。


今までの様に、ただ単に航空機利用者の需要があるから路線を就航させるというだけではなく、その地域地域の情報を発信する機能を強化すべきだと思います。観光案内のパンフレットだけではなく、各地のプロモーション動画を配信するチャンネルを設け、地に足のついた地域の様子を詳細に紹介して行ったら如何でしょう。


また、地域情報を発信するだけに留めず、地域固有の資源を発掘し、それを様々な媒体を活用して売上に結び付けても良いと思います。イメージとしては、地域商社でしょうか。
地域商社とは「地域の多くの関係者を巻き込み、農産物などの地域の資源をブランド化し、生産・加工から販売まで一貫してプロデュースし、地域内外に販売する機能」です。


確かにANAにも全日空商事という商社がありますが、どちらかと言いますと航空機や航空部品といった本業に関わる商事部門ですが、地域商社としての機能を高め、地域開発を強化して行ったら、全国各地間でのヒト、モノ、カネの移動が増加して、地域活性化に繋がるものと期待します。


今日も、ご覧いただきまして、ありがとうございます。
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