誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

会社を整理する心理!

皆さん、おはようございます!
数字ほど客観的な言語はないと思います。ただ財務ということになりますと、多少その趣を異にしています。事業における個々の経済事象に意味付けして数字に変換する作業を伴います。だから財務諸表を読むときは数字を鵜吞みにせず経済事象を読み解く必要があります。



会社というものは事業をこの世に生み落としてから、その成長過程や成熟過程を経て、やがて終焉を迎えるライフサイクルを辿ります。もちろん会社の中には創業後数百年も経たいまも未だ成長過程にある様なところもあれば、死の谷を乗り越えられず誕生後2~3年で消えていく会社も存在しています。その会社の全てのライフサイクルを守備範囲としています。


どうやって創業すれば良いかというご相談を頂くこともあれば、会社を続けて行きたいのだが極端に売上が低迷し資金が枯渇しており立ち行かなくなってからのご相談を受けることもあります。今回、破綻寸前の取引先企業に対する売掛金回収や貸付金返済がままならず、どうしたら良いかというご相談を受けました。数億あった売上も数千万にまで低迷してます。


直接、その当事者の社長とお会いしていませんので、どうされたいのかが分かりませんが、きっとどうしたら良いのか自体が分からないのでしょう。その様な状況に至る経験というものは、長い人生の中でそうそうは経験することがありませんので、経験したことのない判断はなかなか出来るものではありません。だから「怖い」というのが正直なところでしょう。


傍から見れば破産するしかないと簡単に判断してしまいがちですが、破産行為一つとってみても自動的に誰かが遣ってくれるものではなく、それすら社長が判断しなければならないのです。しかも、破産手続きをするためには裁判所への予納金など、お金がなければ出来ません。すでに資金が枯渇してしまった会社などは、残された財産を換金する必要があります。


破産手続きのマニュアル本でもあれば良いのですがそのような物はなく、せいぜい法律家向けの法的手続きが記載された本に限られますので役に立ちません。だからか社長が破産手続きをするのは良い方として、普通は夜逃げしてしまい社長の消息が分からなくなることが一般的なのです。社長たるものは社会に対して責任を負っていますので逃げてはいけません。


例え破産手続きを行ったとしても、社会からは冷ややかな白い目で見られますし、裁判所へ出廷する気持ちは、まるで犯罪でも起こした気持ちにされるものです。しかしながら、なぜ破産手続きというものが存在するかというと、会社の社長を再び社会復帰させて更生させることにより健全な経済活動と秩序の維持を目的としていることが意外に知られていません。


私は、法的更生手続きとともに社長に対する心理的なケアも必要だと考えています。その様な社会の枠組みが存在していないからです。会社が破綻してから社会復帰するまでの間は、精神的な支援をしていかないと、当事者にとってなかなか辛いものがありますし、会社を破綻させる経験というものは社会にとっても貴重で有益な経験であり次に生かして頂きたい。


考えてもみて下さい。この社会に新しく会社が出来るのと同じ位の数の会社が消滅している事実をご存じでしょうか。その大半は休眠状態や放置されている現実を考えれば、社長独り会社の手仕舞いを行った経験は貴重で有益だ思います。人生、失敗から学ぶことの方が多いのではないでしょうか。是非とも前向きに最後まで社長としての責任を全うして頂きたい。


今日もありがとうござます!
https://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する