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好きこそものの上手なれ!

皆さん、おはようございます!
人は、他人を表面的にしか見ないということが往々にしてあります。それでは経営者として務まらないものと思いますが、経営者自身の経験のないことを理解しようにも限界があるから致し方ないのかもしれません。それでも一芸に秀でていれば大抵のことは理解できます。



コーポレートファイナンスと付き合ってきて40年足らずになります。偶々、バブル経済絶頂期の信用金庫時代に不動産向け融資営業の土地有効活用で賃貸住宅事業の事業計画を立案したことがはじめの一歩となります。見よう見まねでガイドラインに沿って作成したことが思い出として新鮮に蘇ってきます。それから趣味のように会計の勉強を勤しむ毎日でした。


それが40代の手習いで大学院でコーポレートファイナンスを専攻し会計学を学ぶようになるとは予想もしていませんでした。独学で会計基準をマスターしていたものの、それを論理的に体系づけることが出来たという意味で学ぶことの楽しさを実感してます。要は会計学とは企業活動である経済事象を①契約行為と②経済価値の両面から解釈することなんですね。


その要点を理解すると、財務諸表が立体的に見えてくるばかりか、財務諸表を作成する者の個性や癖までがなんとなく浮かび上がって来るものです。一見して科目の配列や数字の羅列まで気を遣っているかどうか、アート的なセンスがまでが目に飛び込んできます。契約書の作成なども行いますが、ちょうど契約書の出来の良し悪しが一見して分かるのと同じです。


そうした実務に長けるばかりでなく、自分の得意技であるビジネスモデルの構築まで厚みが増してきます。市場環境を見定めながら事業が持つ要素資源をどう組み替えて新しいビジネスに変えていくかを考えるときに、そもそも事業がどの様な要素資源によって成り立っているのかを①契約行為と②経済価値という個々の要素の編まれた束として理解できるのです。


その束を解きほぐして、新たなビジネスモデルに編み直す際に欠けている要素資源があればそれを付け加えればよいのです。なかなか理解し難いかもしれませんが、新しいビジネスはゼロから組み上げることなく、それを時代に合わせて少しばかり斜めから見立てる感覚とでも言うのでしょう。その様な手法を実践的に腕を磨くのにM&Aの経験は良い機会でした。


これまでに大小あわせて50件余りのM&Aを手掛けてきましたが、ただ単に市場を買う水平統合型M&Aは面白みに欠けており、むしろ新たなビジネスを組み上げる垂直統合型のM&A戦略を企画して提案することに面白みを見出しています。新しいビジネスモデルに改変するのに不足する要素資源を外から買収し持ってくると自己創出のれんも最大化できます。


実際の交渉場面では、相手の心理を読み解きながら、交渉スケジュールと①契約行為と②経済価値について予め枠組みを決めてしまうことが大切です。それ(=交渉の土俵)を可視化する意味で覚書を結んでしまうのが常套手段です。ことM&Aという交渉事は、長期にわたる交渉で決めることが多岐に渡るばかりか、交渉相手に対する心象がブレやすいからです。


これは何もM&Aに限ったことでなく、日々の事業活動の中でも大なり小なり活用していかなければならない視点なのです。日常の経済活動で契約書を締結するか否かに拘らず、口頭でも約束事は契約行為に該当します。良くあるパターンとして、何となく感覚で協議に挑み何が決まったのか否かが分からない事例が、中小企業に留まらず大手企業でも見受けます。


今日もありがとうござます!
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