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VC70社「麻布台ヒルズ」!

皆さん、おはようございます!
いつからでしょう、本を読むのが好きになったのは。全くというほど本は読まなかったのですが、学生時代に司馬遼太郎著「菜の花の沖」全集を読み、そこに描かれている主人公高田屋嘉平衛の波乱万丈の生涯を読み、箱館の地を開発した浪漫に触れたことが切っ掛けです。



森ビルが11月下旬に開業する麻布台ヒルズに、ベンチャーキャピタル(=VC)70社が集積する一大拠点ができるそうです。NTTドコモのコーポレートベンチャーキャピタル(
=CVC)などが参画する計画です。ファンド運営のノウハウなどを共有してスタートアップの成長に弾みをつけて、国内外の投資マネーを呼び込むことが狙いとしてあるそうです。


麻布台ヒルズは3棟の高層ビルで構成される複合施設です。この一角にVC集積拠点「Tokyo Venture Capital Hub(=東京ベンチャーキャピタルハブ)」を設ける計画です。ビル2フロアーをコワーキングスペースとイベントスペースに充てる構想です。すでに東京大学エッジキャピタルパートナーズなどVC7社他が入居を決めています。


新たにNTTドコモ系のNTTドコモ・ベンチャーズと独立系のサムライインキュベート、インキュベイトファンドの3社が本社を移転することを決めています。NTTドコモ・ベンチャーズは、他社との連携を強めることで、投資先の成長を後押ししていく考えです。サムライインキュベートは、有望企業への協調投資も増えるものと推測しているとしています。


麻布台ヒルズを巡っては、海外VCの関心も高まっているようです。投資先企業の日本進出を後押しする拠点にすることを目論んだり、日本のVCネットワークに入って投資家を獲得する切っ掛けにするといったニーズが目立っているようです。森ビルによりますと70社のうちCVCが約50社、独立系VCが約20社入居する見通しであることを示しています。


ファンド運営やスタートアップ育成のノウハウを共有することでVCやCVCの間で相乗効果を発揮していく構想です。日本のVCは海外と比べて量・質ともに小粒であり、リスクマネーの供給も見劣りしてきた経緯があります。米国のスタートアップの資金調達額が約30兆円、中国が約6兆円弱であるのに対して、日本の投資額は3兆円程度に留まっています。


今般、森ビルがVC等を集積させるビジネスモデルを思い付いたのが、米シリコンバレーのサンドヒルローダだといいます。長さ2.3Kmの大通り沿いに、アンドリーセン・ホロウィッツ(=同社1社の運用額が日本のVC運用総額を上回る規模になっているそうです)やセコイア・キャピタルといった巨大VCが立ち並んでおり、それを建物で模倣しています。


不動産大手にとりスタートアップは重要なお客様であり、勢いある若い企業が集積するとエリアの魅力向上、ならびに成長途上でオフィスを拡大する需要も旺盛だからです。東京都心の渋谷や日本橋など複数の集積地が生まれています。だから、資金の出し手であるVCを集積することで、それらスタートアップを集積させることができると考えているのでしょう。


確かにスタートアップが集積すれば地域が活気づくものと思います。ただ、VCなどが出資をするスタートアップは将来的に株式を公開することを想定する企業だと思いますが、中には必ずしもそれを前提としないスタートアップがあることも忘れてはなりません。その意味でインキュベーション施設にどう金融機関にも参画してもらうかを考える必要があります。


今日もありがとうございます!
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