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共創経済!

皆さん、おはようございます!
これまでなら会社にとって財務指標と業績指標を連動させることが常識だったと思います。しかし、それでは短期的利益を追求してしまうことになってしまいます。それより業績の中に人間として成長しながら結果を残していく方がモチベーションも高まると思うでしょう。



これまでの右肩上がりに経済が成長する環境下であるなら、会社は自らの事業システムを効率良くしていくことに傾注するでしょう。その結果、他社との垣根を高くして境界線を明確にしながら、全ての事業資源を自前主義の考え方で内向きな自助努力で事業を拡大していこうとする考えになってしまいます。経済環境が変わればその考えも変わらざるを得ません。


これからは情報化社会の中で、会社は移り変わりの早い経済環境の中で、スピーディーに事業システムを改編していく必要に迫られることになります。工業化社会の様に巨大な生産工場を自前で整え規模の経済を追求することは現実的ではなくなり、もっときめ細かく機動的な動きをしていく必要があります。その為には他社との垣根を低くして共創することです。


そんなことを考えていましたら、これまでの常識では考えられない動きが、偶然にも運輸業界の中で見られるようになってきました。その二つの事例を取り上げてみたいと思います。
一つの事例はタクシー業界からであり、もう一つは鉄道業界です。お客様を送客するための車両やそれを整備するための基地(=車庫)や何よりも安全性を第一義に掲げる事業です。


東京地盤タクシー大手、日本交通は北海道の観光地ニセコに冬季限定で東京都内から運転手を派遣するとしてます。季節繁閑差が大きく、運転手不足となっている地域に期間限定で派遣することで、インバウンド需要を取り込む目論見です。道路運送法では、タクシー事業は原則として、区域外での営業が禁止されている筈ですがどの様な対応を図ったのでしょう。


今回は輸送需要が大きく上回る際に、運行を認める道路運送法上の例外規定を適用するのですが、ニセコ地域のニセコ町、倶知安町と北海道ハイヤー協会を中心に連携して、今回の仕組みを構築したそうです。これまでの会社の既得権を主張するような発想からは考えられないことですが、ニセコ地域にとってもお客様のことを考えたら止むを得ないことでしょう。


一方、西武鉄道は走行時二酸化炭素排出量の少ないVVVFインバータ制御車両を中古車両として約100両導入するそうです。それも同じ首都圏の競合である東急電鉄と小田急電鉄から買い取るといいますから驚きです。地方の経営難の鉄道会社なら一般化している経済慣行なのですが、首都圏の鉄道会社が同業他社から中古車両を導入するのは初のケースです。


西武鉄道では、既に新宿線や池袋線を中心に全体の約7割の車両をVVVF型に置き換えていますが、今回購入する中古車両や今後導入する新造車両で2030年までに全車両をVVVF型に切り替える計画です。VVVF型は走行時の電力使用量が旧型車両より約50%二酸化炭素排出量を削減できるそうです。西武鉄道としては導入コストを抑えたい考えです。


これからの時代も社会貢献しながら、営利を目的とする会社の使命は普遍でしょう。しかし
、その営利を追求する考え方や方法が大きく変わりつつあります。それは、必ずしもサステナビリティを優先しているからではなく、利益を享受する為には自社のエゴよりも実をとることを優先するという見方も出来るでしょう。だから共創経済の時代になったと言えます。


今日もありがとうござます!
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