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事業再構築の実際!

皆さん、おはようございます!
私の知人である先輩に、コミューター航空会社の運航担当取締役で現役で空を飛んでいる機長がいらっしゃいます。九州の地方銀行を辞め、30代半ばにして自費でライセンスを取得し掴んだ栄冠です。いまの職を得るまでにトラックの運転手なども務めた不屈の精神です。



あるお客様の中に、業績不振でメインバンクである大手信用金庫から見切りを付けられた中小企業があります。本格的な経営改善計画を描いて提出したにも拘わらず、その信用金庫からの答えは不動産保証会社による根抵当権の付け替えで、追い貸しをしようとしたところに問題があります。金融機関として自らリスクを取らずして温存しようと虫の良い話しです。


結論から先に申しますと、対抗馬として中堅信用金庫による肩代わり融資2億円を実行してもらい、その大手信用金庫との縁を切ることになりました。その信用金庫の担当者も自らが務める金融機関に対して忸怩たる思いをしていた様ですが、組織で働く身として上司の判断に逆らう訳にはいかなかったようです。もっと金融機関としてお客様に寄り添うべきです。


それに引き換え、肩代わり融資を決断した中堅信用金庫は、必ずしも盤石な財務基盤を持つとは言えないその中小企業に対し、理事長決裁でありながらも良くぞそこまでの判断をしたものだと思います。経営改善計画の策定、その後の審査段階における超長期事業計画の策定でお手伝いをさせて頂き、随分とその信用金庫の役席と遣り取りを行い親近感を覚えます。


金融機関だって、最後の最後は事業計画だけで本当にその中小企業が再生していくのか分からないものだと思います。後は、私の様な第三者の立場の意見を信用するか否かに掛かっているのです。私にとっても責任重大です。ただし、こうして肩代わり融資を実行してみますと、その中堅信用金庫の方々との信頼関係が生まれてきますので、やり甲斐に繋がります。


この中小企業の経営改善計画を作成するのに約1年間という月日を掛けています。実際に計画としての資料作成期間は正味1ヶ月程度ではありますが、事業を再構築する方法を私が独断で描くのではなく、その経営者が腹落ちするまで待っていたらそれ位の月日が経ってしまったということです。勝手に事業計画を描くことも出来ますがそれでは再生に至りません。


その経営者は4代目社長であり、それまで大手メーカーの営業マンとして働いた経験が長いことから、中々サラリーマン気分が抜けず事業に対する思いや意志に欠けていると見立てました。なぜその事業を止めるという選択肢もあるのに続けたいのか、その事業を通してご自身の人生の中のどの様な思いを実現したいと考えているのかをじっくり考えて頂きました。


自分自身で腹落ちするまでに半年以上は掛かったでしょう。私から見れば、未だ凄みに欠けると感じる部分もありますが、あとは会社と供に走りながら自分を磨いていって頂かないと
、本当に会社を止める羽目になってしまいます。その上で、旧態依然としたビジネスモデルを再構築していきます。どの様な固有の事業資源を持っているか見極める必要があります。


その代々受け継がれてきた事業資源について、市場環境を充分に理解した上で、少しばかり斜め目線で眺めてみれば、自ずといまの時代でも通用するビジネスモデルを思いつくものです。事業を構成する資源を分解し、そこに新たなほんの僅かな要素を付け加えて有機的に再結合させることにより可能となります。まだ若い経営者だから理解できたものと思います。


今日もありがとうござます!
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