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これからの地域金融!

皆さん、おはようございます!
一企業の長期的経営方針を決めることは、簡単にできる様でなかなか難しいことです。それは経営者個人の思いや生き様に裏付けられたものでなければなりませんし、その上でその企業が持ち得る事業資源という制約がある中で、事業として成立させて行く必要があります。



経済が右肩上がりの線形を描いている時であれば、中小企業も産業構造の枠組みの中でひたすらモノづくりに傾注して励んでいれば、自ずと業績が付いてきたものと思います。その様な時代の地域金融機関は、中小企業が必要とする運転資金や設備投資資金といった需要に対して、資金繰りだけを見ていればそんなにリスクを取らなくとも利鞘を稼げたと思います。


ところが既にモノが社会に行きわたり、成熟したこれまでの将来の見通しが立ち難い社会においては、そんな中小企業の資金繰りだけを見ていれば安定収益を稼げる時代ではなくなってしまっています。だからといって安直に、事業承継や資産運用などの付加価値が高いと考えられるコンサルティングビジネスにシフトしたからといって容易には稼げないでしょう。


必要なことは、これからの暮しに精神的充足を求めるコト社会の到来に向けて、これまでの中小企業の事業構造を新しい時代に合致する様に転換していくことがあるべき姿だと思います。その為には、長らく続いた管理社会の中に適応することばかりを考えておらず、どうこれまでの事業資源を生かし、来るべき社会に合致するよう変革すべきかを考えるべきです。


地域の多くの中小企業に活力を取り戻すことが、結果的に持続可能な地域経済を蘇らせることになります。都会から遣って来た大手資本に互角に勝負できる逞しい事業を創出することが望まれます。それが出来ずに手を拱いているから、ヒト・モノ・カネという地域経営に不可欠な資源が都会に吸い取られてしまい、地域の持続性が損なわれていると言えるのです。


そこに地域金融機関の存在意義があると考えてます。これまでの様にただ御用聞きの様に中小企業と関わることを止め、中小経営者と一緒になって事業再構築を考えて行くことが求められています。その意味では、これまでの金融の貸し手と借り手という情報の非対称性を前提とする両者の立ち位置を見直し、もっと金融機関側が企業の中に入り込むべきでしょう。


これは一部地域金融機関に限った話しではなく、全ての地域金融機関に言えることだと思います。これも戦後体制の金融のあり方の名残だと受け止めています。お客様である中小企業の変革以前に、地域金融機関自らも変わっていく必要があるでしょう。政策的に地域金融機関同士が再編により統合した所で、生きながら得る時間が伸びるだけで何も変わりません。


よく銀行員の事業の目利き力が失われているという言い方がされてますが、実は旧態依然とした金融環境の中でそもそも目利き力なんて育まれていないのかもしれません。それは、行員のパーソナリティに依存する部分が大きく、そこまで金融機関として人財を育てて来たとは考えられないからです。しかも、現在の融資審査がスコアリングで行われれば尚更です。


地域金融機関は、本当の意味で中小企業に寄り添い一緒になって事業再構築を行って行かないと明日がありません。金融機関という壁を取り払い、事業投資会社的にリスクを取って行く必要があります。現在では金融機関も事業会社への出資制限が緩和されていますので、自ら事業を営む気概で挑んでみては如何でしょう。その結果として明日への道が開かれます。


今日もありがとうございます!
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