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三越伊勢丹HDのまちづくり!

皆さん、おはようございます!
現代社会の苦痛の一つに人間関係を上げる人は多いものと思います。特に会社組織における人間関係は、会社の目標が財務一辺倒となり、様々な価値観を持つ働き手を一つの思いに向けることが難しいでしょう。これからは会社の成長よりも、価値観の共有の方が大切です。



三越伊勢丹ホールディングス(=HD)は、高額消費やインバウンド(=訪日客)需要の回復で2024年3月期の連結営業利益が前期比18%増350億円と最高益を見込んでいるそうです。従来の百貨店は幅広いお客様に来店し買い物をしてもらうビジネスモデルでしたが、同社は「マスから個」へ転換する営業戦略を掲げ、功を奏している結果となってます。


個人に合せた商品提案で購入金額や来店頻度の向上を図ってます。具体的には伊勢丹新宿本店における外商部に力を入れお客様への個別対応を強化するほか、ハイクラスのお客様が来店された時の控室を店内に用意するなど、居たせり尽くせりのラグジュアリサービスを提供しているとのことです。お客様が欲しいものを把握した上で提案する体制を強化してます。


その結果、フリーキャッシュフロー(=FCF)約400億円と自由に使えるキャッシュの使い道として、成長が期待される金融や不動産事業に振り向けることを目論んでいます。確かに百貨店事業の業績がコロナ禍以前の水準にまで戻って来たとはいえ、内需産業であることから、これからの人口減少を想定した場合、成長に向けた施策を考える必要があります。


金融事業収益の大半がエムアイカードのクレジットカード手数料と年会費ですが、手薄だった金融商品をいかに提案するかによって伸ばして行きたいところです。お客様のキャッシュレス決済が主流になるなかで、百貨店事業と金融事業の相乗効果が期待できると思います。お客様の購買情報を百貨店事業のマーケティングに活かしより個に近づくことも可能です。


それ以上に、お客様の暮らしのファイナンシャルプランニングまで行えたら、一生涯に渡るライフステージに合せ商品提案を行うことが出来る様になるでしょう。それはモノであったりコトであったり、更には金融商品を提供することも可能になります。その為には併せてリアル店舗である非日常を舞台にお客様を飽きさせない晴れやかさを演じる必要もあります。


百貨店が高級ブランドの販売などで培った店内装飾の知見を生かし、高級ホテルや外商顧客に向けた提案をしていくことも可能となります。やはりこれからの時代は、暮らしの精神的な豊かさを充実していこうとするお客様のニーズが高まってきますので、店舗需要のみならず家庭における生活空間のインテリアリノベーション需要も増えて行くものと捉えてます。


そして、その先には既存店である伊勢丹や三越の土地や建物を有効活用して「まちづくり」にまで触手を伸ばすことも可能でしょう。売場坪効率ばかりを重視した箱型建物内に所狭しとインストアを配置するだけではお客様の心に響きません。もっと外に対して開かれた店づくりとする必要があるでしょう。外から店内の様子が見えれば集客力はもっと上がります。


百貨店最大の事業資源は、優良なお客様に対しセンスの良い商品を提案し魅せる力だと思います。その意味では、その外してはならないコアとなる事業資源のDNAを逸脱しなければ
、取り扱う商品を広げることも可能でしょうし、お客様に来店していただくこれまでのビジネスモデルを大きく変革することも可能になるでしょう。ビジネスとはその様なものです。


今日もありがとうございます!
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