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百貨店ビジネスとは!

皆さん、おはようございます!
先行き不透明な中を突き進むことは、何かと不安に駆られるものだと思います。しかし、将来に対する希望や夢を持ちながら、それを原動力として前進して行ったらどうでしょうか。不安感と期待感が入り混じった複雑な感じでしょうが、きっと期待感の方が勝るでしょう。



日本百貨店協会によると、2022年の全国百貨店の売上高は4兆9812億円と、バブル絶頂期の売上高が1991年のピークで9兆7130億円の半分程度の水準にまで落ち込んでいるそうです。店舗数では2022年末で158店で20年前と比べて4割近く減っています。ちょうど1990年代にセゾングループに在籍しており、その頃が思い返されます。


現在の西武・そごうはセブン&アイ・ホールディングスの下で、米投資ファンドへの売却時期が2度に渡り延期され、現在は未定とされる始末です。当事の西武百貨店といったら飛ぶ鳥を落とすが如くテレビを見れば必ずの様にセゾングループのコマーシャルが流れない時はない位に一世風靡した勢いを持っていましたが、今はその面影すら残らず没落の一途です。


その当時にセゾングループに在籍をしていた20代に感じてたことは、40代前後の幹部社員にとても自信と勢いがあったことです。他の大手企業に比べまして成長只中にあった同グループは若き社員にどんどんポジションが与えられ、出世も早かったのではないでしょうか
。右肩上がりに成長している時は良いですが、逆回転し始めますとその速度も早まります。


かつて百貨店は「小売の王様」と言われ続けて来ましたが、ショッピングセンターやユニクロなどの価格を抑えた専門チェーンの様な競合に売上を侵食されて続けてきています。また新型コロナ禍の外出自粛によりネット通販が勢いを増したことも大きく百貨店の売上に影響しています。その間に、大手百貨店同士の経営統合による業界再編も随分と進んでいます。


今年3月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比9.8%増えて13ヶ月連続で前年実績を上回っています。コロナ感染拡大前の2019年3月と比べても93%の水準に回復し、インバウンド客が戻って来たことも追い風でしょう。伊勢丹新宿本店の2022年度の売上高は3276億円と、バブル期を超えて過去最高を記録しているのをどう見るか。


同店の戦略は不特定多数の中間層を取り込むより富裕層に的を絞って関係を深める作戦です
。顧客データを分析しニーズを的確に捉え接客や提案により、年間1000万円以上買い物をする顧客への販売が、コロナ前と比べ大きく伸びているそうです。富裕層をもてなすラウンジも拡充する念の入れようです。確かに富裕層相手の商売は売上も読みやすいでしょう。


それに比べて、中間的な価格帯の衣料品は厳しいでしょう。その意味では外商も重要と言えると思います。高島屋の2022年度の外商売上高はコロナ前の2019年度に比べて9%伸びているそうです。外商を通じて住宅のリフォームや金融商品の紹介などにも取り組んでいます。それらは、商売の基本に立ち返りきちんと顧客管理をした成果だと考えらえます。


保守的イメージのある百貨店ですが、歴史的には数々の挑戦で小売業を進化させてきたと言えるでしょう。今から100年以上前に三越が三井呉服店だった時代に、顧客が自由に商品を見て選べる「陳列販売」を広げて来たと言われています。今では当たり前の売り方ですが
、それまでは店員が座ってお客様と商談し、望みの商品が提供される座売りが主流でした。


その様な販売手法の変化一つ取っても、イノベーションとは数々の試行錯誤の結果として今に息づいたものであることを忘れてはなりません。必要なことはお客様と向き合いながら、そのニーズの時代的な変化を見逃さず捉えることでしょう。その時は奇異の目で見られても
、お客様に受け入れられているという信念があれば周囲に惑わされることもないでしょう。


今日もありがとうございます!
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