誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

もう一つの地銀再編のカタチ!

皆さん、おはようございます!
もう過去の記憶となりつつあるコロナウイルスですが、自らが患ってしまえばまだまだ身近な存在なんですね。そういう訳で昨日の記事は、40℃の高熱で床から出ることが出来ずお休みさせて頂きました。病院で検査を受けるまでは時期外れのインフルだと思ってました。



最近、同じ地域内の地方銀行同士が経営統合する事例が増えています。ただ単に、多すぎる地方銀行の数を減らし、スケールメリットを追求する形の地銀再編方法は、留まることを知らず何れまた更なる数減らしの方向に動いてしまうでしょう。しかし、それは飽くまでも供給者の論理であり、果たして地域経済のことやお客様のことを考えてるのか疑わしいです。


その様な中で、クレジットカード大手のクレディセゾンが経営再建中のスルガ銀行を持ち分法適用会社にする方針を発表しています。スルガ銀行の発行済み株式の15%程度を取得した上で、役員を派遣する計画です。楽天グループやSBIホールディングスなど、業界では総合金融サービス化の動きが加速しており、これも一つの金融のあり方だと思っています。


国内外の金融環境が大きく変化し始めている影響も少なからずあるでしょう。米国で地銀が相次いで破綻しているもの、政策当局による金融引き締めの影響により債券価額が急落しているからであり、日本でも金融緩和政策を再検証する動きが出来ていている中で、対岸の問題ではなく国内地銀もビジネスモデルを再構築する必要に迫られて来たと言えるでしょう。


クレディセゾンの狙いは、サービスメニューに銀行を揃える必要が増しているからです。本年2月に住宅ローンの保証業務でスルガ銀行と業務提携してます。預金調達機能に対する期待もあるでしょう。ノンバンクはカードローンのように融資するのも市場で調達した資金を原資にしていることから、金利上昇局面で提携銀行があれば安定的な調達利点があります。


スルガ銀行にとっても、リテール業務で独自の地位を築いてきたクレディセゾンのブランドや顧客基盤を活用できるメリットはチャンスでしょう。例えばクレディセゾン会員向けにインターネット専用の「セゾン支店」を開設し、両社で共同開発する金融商品を販売することも可能になります。バンク・ノンバンクの機能融合したビジネスモデルが出来るでしょう。


クレディセゾン側は、今回の資本業務提携を機に銀行代理業認可を取得する意向を持っています。これら一般消費者を対象とした総合金融へとビジネスモデルを再構築する企業グループとしては、現在、SBI新生銀行のTOB(=株式公開買い付け)を進めるSBIホールディングスと携帯電話事業で悪戦苦闘している楽天グループということになると思います。


しかし、地方銀行のビジネスモデルの転換方法はこれだけに限らないでしょう。必ずしも総合金融へと舵を切らずとも、地域に特化した金融機関として、その地域内の経済を興隆させることを目的としても良いと思います。ただ単にその地域内の全ての事業を営む方々に融資業務を傾注するだけでなく、自らがコーディネートしながら事業を再構築したり創出する。


そんな商社的動きが出来る地方銀行があっても良いでしょう。地域経済を支えるという使命を持って当ればきっと道は開けると思います。その時に、あまり自らの金融業という役割を形に嵌めて捉えない方が良いでしょう。その様な地方銀行として注目するのが、金沢市に本店を置く北国ファイナンシャルグループとその傘下の北国銀行であり、今後が楽しみです。


今日もありがとうございます!
https://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する