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コーポレートファイナンスの未来!

皆さん、おはようございます!
久し振りに経営改善計画を作成してます。先代から引き継いだ事業の過去債務が重過ぎて事業の経常的収益力からは借入金の返済負担に耐えられません。営業出身の経営者は新しい仕事を獲得することに躍起になりますが、達成できないことも考慮に入れる必要があります。



コーポレートファイナンス(=企業財務)の究極的目的は企業価値最大化にあり、このことは現在も未来も変わらないと思います。ただし、その企業価値の意味が大きく変わり行くことでしょう。これまでなら企業の株価など、その経済価値を高める1点に焦点が充てられていましたが、これからは全てのステークホルダーにとっての価値を高める必要があります。


株主のみならず、お客様、従業員、取引先の満足感を満たす必要があるからです。それは必ずしも金銭としての経済欲求を満たすことに留まらず、金銭では測れない欲求を満たすことも含まれるでしょう。物質経済の下では事業に関わる全ての物質を貨幣に換算することが出来ましたが、人間の精神的欲求を満たす経済の下では非貨幣的事象も扱う必要があります。


また、これまでは株主の側だけを意識していれば良かったものが、企業価値を最大化する為にお客様、従業員、取引先といった利害関係者の欲求を同時に満たさなければならなくなります。金銭の価値を最大化する以前にもっと高めなければならない企業や事業の価値が存在するでしょう。それらは社会の公器であり、事業を通して社会問題を解決する必要がある。


例えば、従業員に焦点を充てれば、必ずしも会社の仕事に満足しているとは言えない現実があります。それは、現在の社会で糧を得る方法が会社に偏ってしまっている中で、会社は必ずしも仕事を通して働く人々の夢や希望を叶えてくれる枠組みではなくなっているからです
。それは会社が未来永劫成長し続けるという神話が崩れ去ってしまっているからでしょう。


余りにも会社自体が株主側に拠り過ぎており、金銭で測れる利益追求とその継続的拡大ばかりに意識が向いているために、行き過ぎた業務の標準化と分業化によって働く人から心理的安全性を奪ってしまっている結果でしょう。殺伐としてしまっている企業も、いま一度、自らの社会における存在意義を問い直し、働く人々と共有することが必要なんだと思います。


それは、今の企業が一社会市民であるにも拘わらず利己的になり過ぎていることも意味してます。無尽蔵に存在する訳でもないこの地球上の資源を節操なく自己の利益の為だけに収穫し、規模の経済を追求するというビジネスモデルの下、大量生産する裏にはその資源の大量廃棄問題を惹き起こしてしまっています。これでは地球環境が可笑しくなってしまいます。


その様にして企業の経済価値を追求しても、必ずしも企業価値を最大化しているとは言えないでしょう。これからコポーレートファイナンスに携わる方々は、そうした非財務情報を含めてステークホールダーに正しく企業の姿勢をも伝えながらコミュニケーションを図っていく必要があります。それからビジネスファイナンスという視点を持つことも大切でしょう。


読んだ字の如く、これまでコーポレートファイナンスは総括的に「コーポレート(=企業)
」のみをを対象としてきましたが、これからは企業を構成する「ビジネス(=事業)」にまで下りて目配せをして行く必要があるでしょう。各ビジネスが審美眼を持って正しく事業を営んでこそ、総体としてのコーポレートがより良き方向に導かれて行くと考えるからです。


今日もありがとうございます!
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