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CFOの次なる役割!

皆さん、おはようございます!
人は誰しもバイオリズムによってメンタルの好不調があるものと思います。調子があまり良くない時に、どう処して行くかが問われるのでしょう。嵐が過ぎ去るまでじっとしているのも方法ですが、私の場合は原点に立ち戻るかの様に数値を眺めていると落ち着いて来ます。



オーストラリアの航空会社最大手のカンタス航空は、新たな最高経営責任者(=CEO)にバネッサ・ハドソン最高財務責任者(=CFO)を指名したことを発表しています。同社の103年の歴史で女性CEOの就任は初めてのことです。新型コロナウイルス禍後に復活しつつある旅行需要の取り込みや、需要増を背景とした人財の確保に注力していくそうです。


ハドソン氏は1994年にカンタス航空に入社、商品サービス部門や機内サービス部門に勤務した後、2018~2019に最高顧客責任者(=CCO)を務め、2019年にCFOに就任した経歴を持ちます。2020年に拡大したコロナ禍で航空需要が急減する中、事業継続のために約500億円の資金調達を行うなど、アラン・ジョイCEOを支えています。


カンタス航空は2022年7~12月期の決算で最終損益が6半期ぶりに黒字に転換してます。ハドソン氏は、今後、全てのフライトで顧客の期待に応えられるよう改善を続けて行くことを示唆しています。CCO出身経営者らしい抱負ですが、5年間CFOを経験することによって会社を客観的に俯瞰できたばかりか、自らの拠り所を発揮して行くことでしょう。


そう言えば、大企業ソニーグループでもCFO出身の社長が誕生したことが思い返されます
。十時裕樹副社長兼CFOが社長兼CFOに昇格し、吉田憲一郎会長との2トップ経営体制で電気自動車(=EV)など新事業の育成を強化する役員人事を行っています。社長交代の狙いは、事業間連携や事業ポートフォリをの管理といった経営体制の強化にあるそうです。


十時氏も「成長」に拘り、ポジティブスパイラルを生み出すと抱負を語っています。社外金融機関の評は、大手企業ソニーグループにありながら、起業への思いれが人一倍強く、右手にロマン、左手に算盤を持ち、何かを組み合わせて面白いものをつくる絵を描くのが上手いとのことです。2018年にCFOに就任する前はソニー銀行の社長などを歴任してます。


1987年にソニー入社後、自ら決断し本体から飛び出しソニー銀行創業メンバーの中心となり、ソネット(=現ソニーネットワークコミュニケーションズ)時代はDeNAなど有望スタートアップを支援するなど、大企業とスタートアップが連携する新しいエコシステムを創り出すことに傾注しています。吉田氏は経営者、十時氏は事業家と評されている様です。


ハドソン氏や十時氏の経営トップ就任を見てみますと、CFOとして会社の財務を企画実行するのみならず、その濃淡や領域の違いはあれどももう一つの軸を持つことが理解できます
。ハドソン氏は顧客サービス領域、十時氏は事業開発領域です。十時氏の方が生粋の財務領域を専門とする人物に見えますが、CFOは企業組織を内側から固めて行く役割でしょう。


これとは対称的に攻めのトップ人事を行った会社があります。それはアサヒビールホールディングス傘下アサヒビールです。P&Gの敏腕マーケターであった松山一雄氏が社長に就任しています。生え抜き社長が多い日本企業の中で、外資系企業から招聘した人物が社長に据えるのも異色ですが、マーケターがトップに上り詰めるのもビール業界ならではでしょう。


今日もありがとうございます!
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