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創業者の心理!

皆さん、おはようございます!
学生の頃は数学、物理、統計学といった俗にいう理系が好きだったと思います。考えるプロセスがパズルを解いているようで楽しいのと、答えが一つしかなく正解した時に満足感が得られるからです。財務もその延長かもしれませんが、必ずしも答えは一つではありません。



目に見えない将来に向けて行動を起すということは、高揚した気持ちと不安な気持ちが入り混じった複雑な状態かもしれません。上手く成功に導きたいと考える半面、失敗した時の恐怖心で自制してしまうからです。それが創業者によるスタートアップであるなら、事業に成功した時の夢を見つつ、本当にそれから糧を得ることが出来るのか等、複雑な気持ちです。


私の2度目の創業は、あるスタートアップ企業からのスピンオフが切っ掛けとなっています
。自らそれを望んだということではなく、電子機器の開発部隊を切り離す必要から事業売却を模索していたのですが、その対象となるメンバーが集まった時に集団心理が働いてしまい
、これだけメンバーが揃っているなら創業できるという意識が高揚したことに始まります。


その事業に門外漢な私も、その集団心理の渦の中に巻き込まれて冷静さを欠いていたと思います。確かに電子機器を開発する技量も実績も兼ね備えており、どこから見ても事業を成功に導き出すことが出来ると思いました。それでも創業するには元手となる資本が必要になりますので、スポンサー企業から出資を得られるかどうかをみて判断しようと自制してます。


スポンサー企業探しの為に事業計画の作成に着手してますが、この時ほど自分事としての事業計画を構想したことはなく、非常に意識を高揚させながら取り組んだことが思い返されます。そうしたらどうでしょうスポンサー企業回りをした反応はとても良く、複数のエンジェル企業などから出資の申し出があり、向こう1年分は事業を営める資本金が集まりました。


流石にこの時はメンバー全員がランナーズハイ状態となり、事業に失敗する可能性などないという安易な心理が支配していました。私自身も外部のスポンサー企業からお墨付きを貰ったことが自信となり「いける」という根拠のない安心感が支配していたと思います。その後
、スポンサー企業から代表取締役に指名されることになるとは思ってもみなかったのです。


まるで大学のサークルでも立ち上げるように始まった第二の創業ですが、いま思えば事業を司ろうという主体が不明確なままで事業が上手くいくとは考えられません。実際に事業を開始し、現実に向き合ったときに技術者同士の意見の食い違いが生じたり、営業担当者と技術者が反目したりと、一致団結して事業を進めていくどころか、多難の船出となっています。


最近、指示ゼロ経営のセミナーで心理的安全性を確保した上で何の捉われや制約もない環境の中で自由な発想で自律的に事業を描き出して行く経験を持ちましたが、私の第二の創業時の感覚がそれに近いものがあります。自由で自律的に自分の夢を描き出して行くということは、それに伴ない責任も付きまとうことも忘れてはなりません。事業の場面では尚更です。


きちんとした事業を立ち上げる場面では、やはり事業に対する経験に裏付けられた目配せが出来る冷静さを持つことも必要です。誰しもなんの捉われもなく夢を描くときは楽しいものですが、それを事業として形づくって行くためには、現実を直視して極力リスクを排除しながら、誰かが全体を客観的に俯瞰し暗黙のリーダーシップを発揮する必要があるでしょう。


今日もありがとうございます!
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