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古民家を生かし地域を盛り上げる!

皆さん、おはようございます!
暗黙知を形式知化する過程はとても難しいと思います。日常、独り何となくイメージで捉えながら行動するものですが、それを研ぎ澄ませなければ明確な意志ある行動に繋がらないからです。その時に自分以外の第三者との対話を通して暗黙知を言語化する必要があります。



かつて海運で栄えた松山市郊外の港町三津浜が賑わいを取り戻そうとしています。松山市は空き家が目立つ古民家を改装し、地元の街づくり団体などと連携して地域外の出店希望者を呼び込む仕組みを整えたそうです。飲食や雑貨などで個性的な店が集い、まちの魅力を高めることに成功しています。町歩きする観光客やカフェに列をなす若者らの姿が目立ちます。


三津浜は松山市の中心部から車で15分の所に位置し、レトロな町並みが魅力的です。かつては本州と松山を結ぶ海運の町として栄えましたが、松山空港やしまなみ海道など交通手段が多様化してしまい、港の利用者が減り行く中で三津浜は徐々に賑わいを失い、空き家が目立つようになった経緯があるそうです。2013年に松山市が始めたのが町家バンクです。


レトロな町並みを地域活性化に生かす発想です。出店・移住希望者と古民家や地元住民との橋渡し役を請け負う運営者が街づくりコンサルティングのコトラボ合同会社です。コトラボ自身も地区内の空き家物件を2つ取得、来年1月にホテル事業のハウハウを生かして、移住体験に興味を持つ家族連れを狙ったワーケーション施設や旅館を開業する計画を持ちます。


三津浜での古民家活用事業の特徴は、出店ハードルの低さにあるそうです。例えば、同地域では3年間限定で古民家をテナントに貸し出す制度を設けており、初年度の家賃が月額4000円と安く、いつかは自分の店を持ってみたい夢を持つ人たちの挑戦の場となっています
。178物件が町家バンクに登録され、新規出店は74件、市外からの移住も28件です。


出店期間を終えた後の受け皿も用意されているそうで、一つの古民家に複数のテナントが入居する店舗を2019年と2020年に1店舗ずつオープンしており、このコロナ禍においても満室状態が続いているそうです。また、最近では出店期間終了後に、地域内の別の空き家を借りて営業を続ける店舗も出てきているそうです。これぞディベロッパーの神髄です。


地域の特性を見極め、如何にそのポテンシャルを引き出してビジネスに活かすかという視点が不可欠だと思います。月額家賃を幾らに設定するかは思案のし所ですが、当初3年間は賃貸事業としての利益が出ていなくとも、町としての賑わいを取り戻すことが出来るのであれば、テナントを育成しながらその後の転居により町全体として収支が合えば良いでしょう。


また、町としてプロモーションを行いながら各テナントが共同で販売促進を行っていく仕掛けがあっても面白いでしょう。リアル店舗も重要ですが、町として共同でネット販売のECプラットフォームを設けることも考えられるでしょう。起業したての事業者にとって資金需要もあるでしょうから、クラウドファンディングをセットすることも効果的だと思います。


その様な不動産を絡めた仕組みを考えていくことが、これからの時代のディベロッパーであり、従来のような新築建物毎に採算性を突き詰めるビジネスモデルとは大きく異なるものでしょう。ディベロッパーが起業を目指す事業者に空き家を貸すのみならず、市民ファンドなどを立ち上げて資金を提供しながら、インキュベーションすることも忘れてはなりません。


今日もありがとうござます!
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