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利他の心!

皆さん、おはようございます!
工業製品に対して天然製品というものがあります。主に農林水産業で産出される製品ですがこれら天然製品にまで手を加え見てくれを良くするという風潮に閉口します。管理社会の中で、どこまでも標準化された製品をあたり前と思う消費者行動とは滑稽でもあるでしょう。



人間とは本来、生まれながらにして利他の心を持っているものであり、その気持ちがあって初めて社会が希望に満ちて円滑に回るものだと思います。古来日本人は、自然を慈しみ自然に包摂される存在として自然界のメカニズムと共生しています。その日本人が持っていた心が、万物について生命が宿っていると受け止め、それを慈しむ利他に他ならないでしょう。


利他とは「他人の利益となるように図ること」「自分のことよりも他人の幸福を願うこと」を意味します。勿論、自分を犠牲にしていては心のバランスを崩してしまい、他人の利益や幸福を考える余裕がなくなってしまいます。自分あっての利他であることは疑う余地もないでしょう。要は利己的に自分のことだけを考え過ぎず、利他とのバランスが肝要なのです。


ところが、現代社会においては根深く競争心が植え付けられている為、他人は競争相手であり、他人を蹴落としてまで自分の利益を追求することがまかり通ってしまっているのではないでしょうか。産業革命以降の工業社会や資本主義社会がその様な競争心を煽るばかりか、高度経済成長期の教育制度まで受験戦争と揶揄されるように人々の心に刻みこまれてます。


ただし、それは本来人間が持つ生得的な心とは異なるため、頭に植え付けることによって人間の行動を変えていますので、心の中の葛藤としてバランスを崩す一因となってしまっています。その結果、精神疾患へと陥ったりする訳ですが、やはり必要なことは自分自身の素の気持ちに耳を傾けて、ありのままの自分でいることが利他の為にも大切なんだと思います。


最近のZ世代といわれる若者たちには、その様な利己的な競争心というものを感じません。最も利己的競争心が強いと感じられるのは団塊の世代かもしれません。受験戦争の洗礼を真面に受けた方々だと思います。その後の世代からZ世代に至るまでは徐々に薄らいでいます
。競争心というものは、他人に向けるものではなく自分に向けるものではないでしょうか。


経営者で利他といえば「利他の経営」を唱える故稲盛和夫氏だと思います。「利他の心とは
周囲や相手に善かれかしと思う心であり、利他の経営とは自分のことだけを考えるのではなく、自分が豊かになりたいと思うなら、周囲も豊かにするように考え会社を経営する」ということです。非常に含蓄ある言葉であり、事業は社会との関りの中で生かされるものです。


事業を営むことは、現代社会の枠組みの中で自己実現していくことに他なりません。ただし
それが自分の利益の為だけであるのなら、経済合理性や競合他社といった渦の中に埋没してしまい、何のために事業を営んでいるのかが分からなくなってしまうものです。それが仮に必要以上の競争心を持ち得ていなくとも、利他を明確に意識していることが大切なんです。


米心理学者マズローの5段階の欲求説に、実は6段階目の欲求があることが最近分かっています。5段階目が自己実現欲求、そしてその先に利他の欲求があります。米アップルの故ビルゲイツ氏が日本の「禅」に造詣が深かったことが知られています。人間が持つ利他精神を呼び覚ますためには、自分自身の素のありのままの姿に耳を傾けることが必要なんですね。


今日もありがとうござます!
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