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三菱地所の新しい取り組み!

皆さん、おはようございます!
水面に映る逆さ富士を見るため、久し振りに真夜中の中央道を大月から富士五湖方面に車を走らせました。ご来光とともに少しずつ辺りが白み出し、映し出された富士山の雄姿を全身で受け止めて来ました。自らも自然に抱かれ一体となり出る言葉もなく感動するのみです。



三菱地所は「リージャース」ブランドで展開するシェアオフィスの日本事業を貸会議室大手ティーケーピー(=TKP)から380億円で買収することを明らかにしてます。思わず三菱地所以前に、TKPが2019年にスイスIWGより日本事業を約500億円で買収してから2年余りしか経っておらず、約120億円の売却損を計上することに疑問が湧きます。


きっとTKPはコロナ禍の影響により、本業である貸会議室事業が顧客企業の研修や会議などを手控えていることにより業績が悪化しており、手元資金が厳しいことから虎の子を売却することにより資金化を図ったのでしょうか。もちろん、新しい事業に進出したばかりで、まだ事業基盤を上手く確立できていないといった与件もあるものと推測できると思います。


コロナ禍で柔軟な働き方が広がり、テナント企業の獲得競争が厳しくなっている中で、新たな働き方の提案やオフィスビルの競争力強化を目指す必要に迫られている三菱地所にとっては、手薄なシェアオフィス事業を廉価で強化できるメリットがあると思います。この柔軟な働き方が広がる中で新しい働き方を提案することはオフィスビルの用途開発に繋がります。


このことは三菱地所というディベロッパー固有の課題ではなく、最近、12年振りに社長交代に及んだ三井不動産をはじめとした他のディベロッパーにとっても共通の課題だと思います。三菱地所は、シェアオフィスを自社が所有するオフィスビルに入居させるほか、リージャースが持つ会員企業のネットワークをも活用し入居企業の獲得に繋げる考えを持ちます。


一方、三菱地所はプロ野球日本ハムが北海道北広島市に2023年開業するボールパーク(
=BP)「北海道ボールパークFビレッジ」内に、ワーケーション施設を設置することも表明しています。差し詰め、仕事をしながら野球観戦も出来るワーケーション施設として、野球ファンにとって魅力的でしょう。サッカーでも同じような施設を用途開発出来そうです。


そもそも働き方の多様化は、確かにコロナ禍を契機として始まっていると考えられますが、その本質を見極めてみるとこれまでの社会の枠組み、特に企業セクターにおける働き方の捉え方が変化しつつあるものと受け止めることが出来るでしょう。それは経済が右肩上がりの線形を描いていれば、事業や業務を標準化して効率性を高めることに傾注すれば良かった。


しかし、これだけ将来の見通しを立て難い経済下において、企業に課せられているのは新しい事業や商品を創出することであり、それは機械的に事業や業務を営むことでは果実を得られず、もっと働き手の創造力に着目する必要に迫られていることにあります。その為には画一的な働き方を見直し、もっと働き方を多様にして人間の創造力に迫る必要があるのです。


その様な需要の変化を捉え、オフィスビルの用途開発をすることはディベロッパーにとっての責務だと思います。それは、その様な多様な働き方に応える空間を提供することが人間の創造力に密接に関わっているからです。人間はフレキシブルで柔軟な環境に身を置くとき創造力を発揮するものです。それを極めることで新しい事業が形づくられるかもしれません。


今日もありがとうございます!
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