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人間中心の社会へ!

皆さん、おはようございます!
よく事業の心構えとして「社会の課題を事業を通して解決する」ということを使いますが、これはマーケティングの本質である「消費者視点」にも通ずるものなのです。企業の使命として、自分たちのエゴではない社会に求められているものを提供していく必要があります。



人的資本の重要性について、メディアなどで取り上げられることが多くなっています。その理由としては、技術革新や環境変化によって、リカレント(=学び直し)教育などスキルアップの必要性を多くの人が感じるようになったこと、そして、今後イノベーションを生み出す為に、新しいアイディアを生み出せる人の重要性が認識されてきたことが挙げられます。


いままで労務コストとして見做されてきた人財に対する支出について、将来的により大きなリターンを生み出す人的資本への投資と捉え直す発想の転換が起きつつあるのは、長年コーポレートファイナンスに携わってきた身からしても見逃せない大きな変化だと思います。これまで工場や設備など物的資本が将来リターンを生み出す捉え方とは異なってきています。


人的資本の物的資本との違いは、①人的資本が人間のモチベーションに左右されること、②人間が他者と暗黙知を共有することにより創造する力を持ち得ること、③企業が人的資本を所有することが出来ないので辞める可能性があることです。その様な人的資本を如何にマネジメントしいくかが企業に問われる訳ですが、俗にいう管理という範疇では留まりません。


これまでの企業は、組織という枠組みの中に混在する物的資本と人的資本をどう組み合わせて最大のパフォーマンスを上げるべく管理し、企業収益を高めて行くかという発想でしか考えてきませんでしたが、その考え自体が時代に合わなくなっている様に感じます。工場労働者に対する科学的管理手法を提唱した米テイラーの考えがこれまで続いてきたのでしょう。


辞める自由のある人的資本が、企業という枠組みの中に納まり続けるとは考えられません。兼業や副業が増えてきている状況の中で、複数の企業という枠組みの中で存在する人財も増えてきています。その様に考えますと、これからは企業主体社会から人間主体社会へと変化していくものと考えます。人間が如何に個性を発揮して光り輝く場が注目されるでしょう。


人間個人が最大のパフォーマンスを出すためには、多分に心地よさなどメンタルな部分が重要視されるようになると思います。人間はその様な環境に置かれたときにモチベーションが高まり、人々と共感し合いながら創造的アイディアが湧き出てくるものです。必要なことは個々人がマイパーパス(=自分自身の志やビジョン等)を持ち行動し続けることでしょう。


その様な人財を企業が正規雇用の様な枠組みで囲い込むのではなく、持てる能力を発揮できるオープンでフラットな場を提供していくことが必要なんだと思います。その為には企業も自らのパーパス(=存在意義)を明確にし人財と共感し合うことが大切です。いまの企業というものは、企業、部署、個人といった利害の異なる軋轢の中で社内政治が蔓延ってます。


そうした内向き企業組織では、社会や消費者視点を踏まえて創造力を発揮することは出来ません。そもそも企業中心に物事を捉えるのではなく、個人主体にして社会に普遍の財産として人的資本を形成していく必要があるでしょう。企業にとっての付加価値ではなく、個人自らの付加価値を高め、それを社会で共有していく開かれたプラットフォームが望まれます。


今日もありがとうございます!
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