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暗黙知とマイパーパス!

皆さん、おはようございます!
朝、周囲が明るくなる時間が随分と早くなっています。冬の短い日照時間はなんとなく人を憂鬱な気持ちにさせるものですが、夏に向けて昼間が長くなって来ると心躍るものです。この自然界に抱かれて生活をする感覚を忘れることなく受け止めることが大切なのでしょう。



暗黙知とは、経験的に使っている知識ですが、簡単に言葉で説明できない知識のことで、経験知と身体知の中に含まれている概念を指してます。ハンガリー出身の物理化学者・社会科学者・科学哲学者であるマイケル・ポランニーが命名した概念です。日本では一橋大学の野中郁次郎がその著書「知識創造企業」で執筆し、日本でも広く知れわたるに至っています。


暗黙知と対比される概念として形式知があります。形式知とは、主に言語、文章、図表、数式などによって説明、表現することができる知識を指します。明示知とも言われており、形となって表に表れている為、誰にでも認識が可能で、客観的にとらえることができる知識なのです。 ナレッジマネジメントにおいて暗黙知という概念ともに形式知が使われてます。


今日において、随所で社会的イノベーション(=変革)の必要性に迫られていますが、イノベーションを起していく為には、人々が持つ暗黙知を深め、それを他者との関わりの中で形式知化していくプロセスを踏むことが不可避です。この暗黙知の形式知化が現代社会ではなかなか発現し難くなっています。形式知でロジカルに考えることに囚われているからです。


イノベーションとは人々が持つ創造力を拠り所として、これまで定説とされてきた概念を新しい概念に塗り替える作業です。創造力とは、個々人の思いやアイディアといった暗黙知から導き出されるものであり、それを社会が受け入れ一般化するには形式知化する必要がありますが、今の社会では過去の形式知にばかり拘って暗黙知を受け入れない風潮があります。


この現代社会の課題を解決する為には、人々がもっと他者に共感しながら相手の立場で暗黙知を理解し合うことが不可欠です。他者の暗黙知を理解し、それを一般化する為には思いやりとエネルギーが必要だということです。縦割り型の官僚的社会システムが横行する中で、人々が外に向け心を開き共感し合えるコミュニティが欠如してしまっている所が課題です。


また、それと同時にその様な社会システムであるからなのですが、人々が形式知にばかり頼ってしまっており、個人の暗黙知に対する認識が薄くなってしまってしまっている面も否めません。言葉に出来ない経験知や身体知を単に体に留めておくだけでなく、それを反芻(=哲学)しながら深く体内に刻んでいくと同時に形式知化する努力を惜しんではいけません。


最近、パーパスという企業組織の存在意義を問う概念が広まりつつあります。パーパスとは経営者をはじめそこで働く個々人の志や思いであるマイパーパスを普遍化した概念であることは経験的に知り得ることだと思います。また、マイパーパスというものは、個々人が持ち得る経験知や身体知としての暗黙知からしか導き出すことができないものと受け止めます。


マイパーパスは社会との関わりの中で、自らの個性をもってどう活かしていくかを形式知化する作業です。その意味で心・技・体を合わせ持ってどう社会に表現していくかということになります。その境地に至るまでの道は、深く思い、悩み、苦しむことが必要であり、そこから目をそむけてはなりません。現代人は、目先の損得感情に囚われ過ぎてると思います。


今日もありがとうございます!
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