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シビック・クラウドファンディング!

皆さん、おはようございます!
社会には、公益、共益、私益が存在します。これをファイナンスの側から見ますと公益、私益については充分に金融機能が発達し資金が循環する様になっています。これからの時代、共益を充実さることが大切ですので、共益ファイナンスを発展させる必要があるでしょう。



我が国のクラウドファンディングも、随分と普及し定着する様になってきたと思います。しかし、クラウドファンディングの運営事業者が株式を公開する様になり成長し続けるために利益を追求する様になってきますと、取り扱うクラウドファンディングの件数を追い掛けるようになり、クラウドファンディング本来の目的を見失ってしまっているように思います。


ファイナンスの仕組みから捉えれば、これまで間接金融による金融機関からの借入、直接金融による債券や株式への投資者による資金提供しかなかった手法に分け入る様に、市民(=生活者、消費者)から少額の小口のお金をインターネットを介して投資を募るクラウドファンディングは、資金需要者に対して新しい資金調達を可能とする方法として期待されます。


しかし、投資型、寄付型、購入型と大きく大別されるクラウドファンディングですが、資金を媒介する立場として中立性を高めていくべきところですが、まだまだその社会性が欠如している所が否めません。購入型クラウドファンディングであれば、アマゾンなどのECサイトとの違いが不明確であり、ただ単に商品を購入する為のプラットフォーム化しています。


本来の購入型クラウドファンディングなら、お金を持たない個人などが新しい商品を思いつき、商品化に必要な開発費などを得るために、そのアイディアを世に問い共感してくれる方々に予約販売という形で先に資金を得ることが目的であったと思います。それが、国内に未だ輸入されていない海外の商品を販売することなどが横行する様になってしまってます。


クラウドファンディングで商品を購入する消費者も、ECサイト感覚で利用してしまっていることは、運営事業者の責任でもあると思います。運営事業者として、クラウドファンディングの本質を今一度直視し市場を育てていく責務があると思います。その様な中で「ふるさとチョイス」というクラウドファンディングを運営するトラストバンクが異彩を放ちます。


地域自治体は、ふるさと納税の資金使途を明示して寄付金という資金を市民より募っていますが、その資金を集める方法としてクラウドファンディングを活用することをシビック・クラウドファンディングと言います。自治体が身近な地域課題の解決策を市民に提示し、それに共感する市民がクラウドファンディングを通じてふるさと納税として寄付する方法です。


そのシビック・クラウドファンディング「ふるさとチョイス」の運営を司るのがトラストバンクです。地域イベントや文化活動の支援、環境や建築物の保全活動など共益的な多様なプロジェクトが多い様です。2021年に実施された全国シビック・クラウドファンディングは370プロジェクトにも及んでいます。なぜ、自治体がふるさと納税を行うのでしょう。


本来は自治体が財政予算を活用しても良いものですが、議会で予算配分する際に必ずしも全ての資金需要に対して予算が付く訳ではありません。どちらかと言いますと、共益的な事案は後回しにされてしまいますが、共益的な事案の中にも市民にとって必要不可欠な共感を呼ぶ事業が存在します。その様な時にシビック・クラウドファンディングが力を発揮します。


今日もありがとうございます!
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