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皆さん、おはようございます!
日頃から思っていることですが、イノベーションや知識創造などの学際的分野について、それがどの様なメカニズムで生起するのか体系立て掘り下げることがライフワークとなっています。それは暗黙知を形式知化する過程や人々の関わりの中での共感が鍵となるものです。



スキル(=技能)仲介サイトを運営する㈱ココナラは、コーポレート・ベンチャーキャピタル(=CVC)を通じ、企業経営などの知見が豊富な人財をスタートアップ企業に紹介する取り組みを始めるそうです。業務の報酬は受け取らずに投資先の株式上場などの際に得た収益を分け合う仕組みで、資金力が不十分な新興勢でも高度な知見を活用しやすくなります。


この仕組みの実務を担うのは、1月に設立した㈱ココナラスキルパートナーズという、創業当初のシード期やアーリー期のスタートアップ企業を中心に出資するCVCです。組成した1号ファンドの規模は10~15億円程度を見込んでおり、出資額は1件あたり1千万円~1億円を想定しています。ココナラは株式公開した時の資金をを振り向けたいのでしょう。


元々、ココナラの創業者メンバーには三井住友銀行を出身の方々と、リクルート出身の方々により構成されてます。銀行出身の方々がベンチャーキャピタルの経験をお持ちの様ですので、きっとCVCという勝手知ったる業務を事業化し、かつ本業であるスキル仲介サイトとの相互補完効果が認められるスタートアップ企業があれば連携を期待していると思います。


このCVCは投資先のスタートアップ企業に対して資金面の他、本業のココナラで組織化している経営人財や業務委託契約を結んだ他のスタートアップ企業の最高経営責任者(=CEO)や最高財務責任者(=CFO)等を紹介する面でも支えていく方針です。事業戦略に対する助言を原則無料で務める代わりに投資先が株式上場した際の収益を分配する計画です。


創業間もないスタートアップ企業は資金が不十分で、優秀な人財を採用するための高い報酬を支払うことが難しい状況です。株式割り当てやスットクオープションの付与といった方法をインセンティブにすることも出来ますが、将来的な株式公開に向けた資本政策が制限されてしまうという懸念を抱えることにも繋がることから、今回のサービスが生まれています。


ココナラの新しい枠組みを使えば、スタートアップ企業にとってコストを抑えながら外部の高度な知見を得やすくなるというメリットがあります。同時に浮いた資金を研究開発や販路開拓に振り向けることも可能になり、成長の加速を後押しする狙いもある様です。業務委託する経営人財にとっても投資家と同様のインセンティブが働くものと期待している様です。


今回のココナラの子会社CVCを活用した新たな取り組みは、ビジネスモデルとして非常に上手いところに気付き仕組化をしていると思います。しかし、CVCが投資をするスタートアップ企業の経営者が業務委託により他のスタートアップ企業の助言をする程の時間的な余裕があるのか疑問も残ります。新興企業同士がフランクに連携し合うことは増えています。


また、経営人財が不足しているのは、何もスタートアップ企業だけではありません。広く中小企業と言われる企業にも株式公開こそ目指してませんが、社会的に意義のあるポテンシャルの大きい事業に取り組んでいる企業やベンチャー企業の様に第二創業目指している企業も存在する訳です。その様な中小企業に対してもココナラの取り組みは参考になるでしょう。


今日もありがとうございます!
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