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中小企業のDX買収ファンド!

皆さん、おはようございます!
人工光合成の技術に注目してます。世界中でも日本が一番実用化に向けて近いところにあるので頑張って欲しいところです。実用化されれば、水素の抽出に電気を使用しなくても良くなり、エネルギーとして使用することで最も相応しい持続可能社会を実現できるでしょう。



KDDIや三井住友銀行等が独立系投資会社であるDキャピタルと連携し、中小企業を買収しデジタルトランスフォーメーション(=DX)を進める投資ファンドを立ち上げるようです。買収した中小企業にデータ活用の専門人財を派遣して、自前でDXを進める組織づくりを目指し、遅れがちな中小企業のDXを後押しし、日本経済の底上げにつなげる考えです。


Dキャピタルが設立したファンドに、KDDIをはじめSCSKや東大発スタートアップのJ-DSC、福岡銀行、あおぞら銀行、新生銀行などが出資を決めており、投資ファンドの規模は300億円程度になる模様です。出資企業はDXを進めるための技術提供や投資先となる企業の紹介で協力します。DXを軸に経営改善する投資ファンドは国内初となります。


ファンドの運用期間は10年であり、最初の5年間で企業価値が50~100億円程度の中小企業6~10社に投資し、残りの期間で経営改善を進める計画です。原則として株式の過半を取得し、経営人財の他、IT(=情報技術)大手などで勤務経験のあるデータ専門人財を投資先に派遣します。製造業、サービス業、ヘルスケアなどを買収対象に想定してます。


投資会社のDキャピタルは、今年3月に設立されたばかりであり、創業メンバーには投資銀行やファンド出身者に加え、米航空宇宙局(=NASA)や米ゴールドマン・サックスでAIを活用した業務の自動化などに取り組んできた松谷恵氏らが名を連ねています。とにかく若い輝かしい経歴の持ち主たちが共同で参画する真新しい投資会社ということが出来ます。


投資実績無くして構想力のみでこれだけの名だたる会社からファンドへの出資を得られたものと感心します。確かに日本の中小企業は全企業数の99.7%を占めており、その大半がDXや事業再構築など経営基盤の底上げが不可欠となっています。産業構造が変容する中、それが出来るか否かにより日本経済の将来が変わってくるといっても過言ではありません。


投資対象とする中小企業といっても、中堅企業といってよい比較的事業が確立され安定している中規模企業が対象になると思います。ファンドへの資金の出し手である企業を見ても情報技術企業か金融機関となっており、彼らの事業にとっても情報技術を提供したり、DXが遅れた中堅企業を紹介するなどのメリットがあり、出資する意味を見出すことが出来ます。


5年も時間をかけ中堅企業のDX化を進めていけば、当初買収した金額よりも企業価値が改善することは間違いないものと思います。ただし、投資ファンドとしての出口(=売却)を考えなければなりません。一般的には株式を公開するか、上場企業などに売却することになりますが、それでは単なる投資利益だけを目的としたファンドに成り下がってしまいます。


とめどなく営利を追求する投資会社ではなく、その先に業界再編を行っていくなど、社会の課題をファイナンスを通じて解決して行くなどの大志も持って頂きたいものです。Dキャピタルは、確かに洗練された頭脳集団である様に見えるのですが、もう少し人間臭さがあっても良いものと思います。論語と算盤ではありませんが、そのバランスが必要だと思います。


今日もありがとうございます!
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