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中小企業の時代へ!

皆さん、おはようございます!
自遊人という雑誌を出版するメディアクリエーションカンパニーが運営する宿に立ち寄ってみました。宿泊施設という空間をあたかも紙媒体によって編集するように、人間の感性に染み渡るような統一されたコンテンツで演出している姿に思わず唸らざるを得ませんでした。



これまでの時代は、人間の物質的な欲求を満たす必要から、また戦後復興の必要性と相まって、規模の経済という経済合理性を追求することが、唯一社会のベネフィットを高めるものと信じられ疑われることがなかったと思います。しかし、それは社会に画一的機能性を優先させてしまい、どの部分を切って取っても金太郎飴のような社会をもたらすに至ってます。


本来、人間の感性というものは個性に裏付けられた多様性によって全体としてのバランスが保たれるものだと思います。それが人間の持つ本質であると受け止めますと、いままで築き上げてきた社会の枠組みというものは、いささか窮屈でありもっと多様性を認めていく必要があると思います。情報化社会の中で、誰しもがそれを感じはじめているものと思います。


私たちが日常的に使用する商品であっても、出来ることならその商品に込められた作り手の思いや意味性を感じられるものであって欲しいものですが、現実にはその商品価格とのトレードオフになります。機械生産による機能性を追求した安価な商品で事足りる場合もありますし、時には粗削りながらも手作り感満載な温もりある商品を手にしたい場合もあります。


なにも無機質な機械という巨大な生産設備を色眼鏡で見ている訳ではありませんが、社会の流れとして必ずしも大量に生産された商品ばかりでなく、時としてもっと個性あふれる商品を手にしてみたいと思うことは人間として自然な欲求ではないかと思います。大手メーカーの定番ビールばかりでなく、偶にはクラフトビールを味わってみたい思うということです。


クラフトビールを創れるのはローカルな中小規模の事業体でなければ出来ないことです。クラフトビールを大量に作るようになってしまったら、もはやそれはクラフトではなく工業製品と化してしまいます。クラフトビールという個性あふれる多様な商品の中から、その時々の気分に合わせて選択できる余地があるところに嗜好商品としての意味があるのでしょう。


これを社会の成熟化と見るか、人間の気まぐれな我がままと捉えるかということもありますが、私たちは規模の経済を追求して事業を巨大化していくことばかりでなく、やはり中小規模の事業体も必要とすることは必然だと思います。大企業が中小ロットの商品を作ることは必ずしも経済合理性に適っているとは言えず、時として規模の不経済に陥ってしまいます。


これまでは中小の事業体というと、大企業を頂点としたケイレツの傘下に組み込まれている印象が強かったと思います。しかし、このケイレツ化も大企業が全てを自前主義によって内在化することが有利だと考えられていた時代には全体最適の中で威力を発揮するのですが、商品がコモディティ化しますと逆に部分最適を追求し生産を委託する方が得策になります。


ケイレツ取引というものも変容していかざるを得ないと思います。中小の事業体の弱点は、組織だって商品を販売する力が弱いことと、IT(=情報技術)化が遅れていることだと思います。この2点を克服できれば、必ずしも大企業の傘下に入らずとも、自らオリジナル商品を消費者に訴求できるようになるでしょう。多様性が求められる時代に合致しています。


今日もありがとうございます!
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