誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

JTBの再建策!

皆さん、おはようございます!
現代人は、コミュニケーション力が低下している様な気がします。それだけ個人主義が浸透しているということなのでしょう。確かに人と人が交流することにより、それだけあらぬ摩擦も増えてしまう訳ですが、その様な中から互いに理解しあうことも多分にあるでしょう。



コロナワクチン接種者が増えてきたせいか、感染者も一時期に比べ随分と減少しているように思います。緊急事態宣言も解除され、アフターコロナを考えていかなければならない時期かもしれません。今般のコロナ禍の爪後は、個人、産業界のみならず、広く社会全般に多大な影響を及ぼしているでしょう。だから一致団結し明るい未来を描く必要があるでしょう。


新しく首相に任命された岸田総理も、そんな経済を立て直すために10兆円規模の追加経済対策を考えている様です。その中にはGoToキャンペーンの再開や中小企業に対する事業再構築補助金の継続なども含まれてくることでしょう。それとは別に、コロナ禍の直撃により業績が大幅に悪化した外食、旅行、運輸などの産業の立て直しも不可欠だと思われます。


大手旅行会社のJTBは、コロナ禍の影響による旅行需要の低迷で業績が悪化し、2021年3月期の最終損益が過去最大の1051億円の赤字(=前年は16億円の黒字)だった。
本年8月には日本政策投資銀行や取引先の3メガバンクに対して、第三者割当増資を実施し300億円の資本増強を受けると発表してます。他にも本社ビルなど2棟を売却してます。


売却額は全体で300億円程度とみられています。それ以外にも、福利厚生代行を手掛ける国内業界3位の子会社JTBベネフィットを同業大手のベネフィット・ワンに150億円で売却することも発表しています。JTBベネフィットの2021年3月期の連結売上高は99億円、純利益は5億円と業績は比較的堅調である虎の子のような事業までも手放します。


現金化できる資産売却のみならず、経営の立て直しに向けて2020年3月期の社員数の25%にあたる約7200人を2022年3月期末までに減らす他、国内外の店舗の削減などを決めています。2021年3月には、資本金を23億円から1億円に減らし、中小企業と見做される大規模な減資にも踏み込んでいます。遣るべき事は遣り尽くした感じでしょう。


もともと旅行業というものは、そんなに儲かる商売ではなく、お客様などから頂く手数料が大きな収益源となっています。ですから売上規模や利益規模のわりに抱える従業員数が多い労働集約型産業に近いものと言えるかもしれません。大した事業用資産を必要とする業態でもありませんので、財務安全性の面からも非常に脆弱な財務内容であるといえるでしょう。


同業旅行会社であるエイチ・アイ・エス(=HIS)も、9月に本社を置く東京の虎ノ門オフィスをビルの4~5階フロアを売却しています。そうでなくともホテル運営事業に参入し全国展開をしていますので、こちらの事業のコロナ禍による打撃も考えますと相当に財務内容が疲弊しているものと思います。本格的な旅行者の回復まで暫く時間を要するでしょう。


消費者も在宅勤務などの巣籠り生活にいささか疲れが隠せないものと思います。息抜きという訳ではありませんが、是非ともGoToキャンペーンの再開により、旅行業界も一息つけることを望みます。キャパシティに関係のない旅行業界ならまだしも、ホテル旅館や運輸業界などの固定資産ビジネスは、直ぐに財務内容を好転させるのは難しいのかもしれません。


今日もありがとうございます!
http://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する