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みずほ銀行の課題!

皆さん、おはようございます!
インフルエンザの予防接種でも必ず発熱してしまうので、コロナワクチンの予防接種にあまり気乗りしていませんでした。でも、仕事で出かける機会が多いことから、ここは良識ある判断で意を決してワクチン接種をしたところ、やはり倦怠感と2日間の微熱が続きました。



金融庁がみずほファイナンシャルグループとみずほ銀行に対して、同行のシステム管理を金融庁が行うという前代未聞の行政処分がなされています。今年だけでも8回ものシステム障害を起し、金融経済の秩序を維持していく観点からはやむを得ない判断だと思います。フィンテック(=金融と技術の融合)へ傾注しなければならない同行にとっては打撃でしょう。


金融庁はみずほに対して、まずはシステム運用に負荷のかかる新規事業やサービスの停止を求め、システム点検を最優先するように求めています。みずほが進めるシステム更新作業や保守業務を共同で管理し、必要に応じて運営体制の見直しも命じるそうです。金融庁とみずほが共同で危機対応チームをつくり、当局がシステム運営を直接管理することになります。


これまでの銀行業は、全国の営業テリトリーに張り巡らされた店舗網を活用して、店頭での個人取引先に対してあらゆる金融サービスを提供する他、お客様から預った預金を法人や個人事業者に融資という形で運転資金や設備資金を貸し出すことにより利ザヤを稼ぐことを主要事業として来ました。どちらかと言いますと、人海戦術によるアナログなビジネスです。


それが情報技術の進展により、決済や送金といった分野に異業種事業者が参入する機会が増え、銀行という既得権益の牙城が音を立てて崩れ始めています。どの銀行もお客様の利便性を無視した店舗の統廃合に走りはじめ、組織として肥満となった余剰人員の削減を急ぎ始める一方、情報技術を駆使した新しい金融サービスの開発に傾注しているのが現状でしょう。


その様な最中のみずほの基幹システム障害に端を発した金融庁による行政処分は、みずほの将来的な事業展開にとって暗雲が立ち込めるものであり、きっと取り戻すことのできない時間の喪失になり、屋台骨を揺るがすことになるほどインパクトの強いものであることに留意が必要だと思います。もしかするとみずほ単独で生き残れなくなるのではないでしょうか。


そもそも単なるシステム障害というより、もっと組織構造上の根深い問題が潜んでいるものと思います。みずほの前身は、2大都銀と1長信銀である富士銀行、第一勧業銀行、日本興業銀行が経営統合して発足したメガバンクであることはご存知かと思います。それら巨大銀行のシステムを統合したものですから、今までに幾度となくシステム障害を起しています。


しかも、人員削減の折にシステム部門の人員を大幅に削減している話しが漏れ伝わってきます。そうでなくとも、これからの銀行にとって情報技術を蓄積して行くことが生命線であるにも拘わらず、経営陣の見識が疑われるところです。最近でこそトップ人事を母体銀行の派閥から選出するたすき掛け人事から脱しているようですが、未だに派閥が蔓延っています。


人事部などは、1部から3部まであり各行の人事を融合できず、母体銀行別に人事部があったことは有名な話しです。その様な官庁以上に官僚的メガバンクの縦割り型組織構造が今般のシステム障害の根底に横たわっていることは間違いありません。その様な経営体質を持つ企業に明日の戦略を描いて行くことは土台無理な話であることは言うまでもないでしょう。


今日もありがとうございます!
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