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共感し暗黙知を生かす社会!

皆さん、おはようございます!
いま改めて「共感」することに注視しています。若い頃は、身体が無条件に他者と共感し得たものですが、長年ビジネス経験を通してロジカルに物事を捉える様になり、表面が錆ついてしまったようです。もっと身体の内側から迸る共感力を高めて行かなければなりません。



現代社会の課題として、やはり人々が未来に対する夢を語れなくなっているところに問題があると思います。非常に成熟した縦割り構造の官僚型社会メカニズムの中にあって、その枠組みにおける個々人の役割を担っていくことに精一杯となってしまい、人々が共感し合うどころか、チャップリンのモダンタイムスの如く歯車としての疎外感すら覚えてしまいます。


しかも人々が運営を司っている各々の事業主体は、自ら存続していくために形振り構わない営利を追求することから、社会全体を俯瞰した時に私たちが安心して暮らしていく為に必要な自然環境や社会システムのサステナビリティ(=持続可能性)に赤信号を灯す結果となっています。個人は良識があるのですが、組織集団になりますと歯止めが利かない状況です。


なぜ、現代社会がその様な結果に至ってしまったかと言いますと、それは私たち個々人が自らの審美眼に従って描き出す理想の将来像を他者との間で共有し、共に感じ合わなくなっているからだと思います。だから、社会に必要なイノベーションが期待されても、新たな枠組みを生み出すことが出来ずにいます。論理で理解することなく物語を語ることが必要です。


いまの完成した社会メカニズムとして、社会に参加する人々のコンセンサスを得るためには理路整然とした周囲が納得できる説明が必要になります。論理は民衆から理解を得られやすいのですが、将来を描き出す夢物語とは対極にあり、既に共通知識として一般化された形式知の積み上げにより構成されます。物語を描くに必要なのは、暗黙知としての直感力です。


暗黙知とは、人間の経験を通して身体に蓄積された言葉に出来ない感覚的な知識のことであり、創造力の源とも言われています。日々の生活の中で、ちょっとした切っ掛けから新しアイディアを閃くことがあると思います。それは暗黙知を拠り所とするものであり、それが外部から刺激を受けることにより、偶然的な結果として新しい知識にまで昇華するものです。


暗黙知を人間の内部に留めてばかりいずに、それを表出させる(=形式知化)ことによって社会イノベーションに結び付けることが出来る訳です。言葉に出来ない暗黙知を形式知化させる為には、人間と人間が共感し合うしか方法がありません。また、共感し合うプロセスにおいても、それが切っ掛けとなり新しいアイディアに結び付くことが広く知られています。


高度に複雑化した精密な社会では、この暗黙知を軽視し人間が持つ個性すら疎外してしまいます。日本経済における高度成長期は、現代とは異なり未だ粗い人間味のある社会の枠組みであったと思います。だからこそ人々の暗黙知が生かされ、人々が共感し合いながら数多くの新しいイノベーションを起すことが可能だったと思います。それは大切な社会資本です。


今日、サードプレースの必要性が注目されてます。人々が会社や家庭でもない利害関係のない自由に交流できる第三の場所です。その様な場所に身を置くと、人間はホッとすると同時に、新しいアイディアが湧きでてくるようです。それは人間に本来備わった生得的な本能だと思います。社会のサードプレースを増やし人間の本能を呼び覚ますことが必要でしょう。


今日もありがとうございます!
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