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凸版印刷のBPO事業参入!

皆さん、おはようございます!
過去に背負った心の痛手はなかなか癒えるものではないかもしれません。今でこそ自分の思う通り気ままに日々を過ごしている様に見えるかもしれません。確かにあの心を鑢で擦られた経験は物事を動じなくさせていますが、もう少し鈍った感性を磨く必要がありそうです。



凸版印刷の子会社ONE COMPATHは、家事代行業務を営む事業者向けのBPO(=ビジネス・プロセス・アウトソーシング、企業運営上の業務やビジネスプロセスを専門企業に外部委託すること)サービス事業に参入します。家事代行会社に限定し顧客対応やスタッフの勤怠管理、データ入力などの事務を代行する他、業務効率の改善も支援するそうです。


2023年度までに100社導入を目指し、1億5千万円の売上高を獲得する計画です。中小の家事代行会社を主な顧客として、月額5万円からバックオフィスの業務を請負うサービスを開始したそうです。業務フローの見直しや効率化、業務の標準化に向けた支援も月額20万円から提供します。こうしたサービスの相場価格は月額30万円程度と言われてます。


同業よりも安価に抑え、顧客数の多い中小の家事代行事業者を取り込むことが狙いとしてあります。なぜ、凸版印刷が今更ながらにBPO事業に参入するのか、しかも家事代行事業者を対象として、中でも中小事業者を主要なターゲットとしていく目的はどこにあるのでしょう。確かにBPO市場は長らく成長してきていますが、凸版印刷にとっては後発参入です。


その理由は、ONE COMPATHが2020年から家事代行業の比較サービス「カジドレ」の運営を展開してきているからです。家事代行事業は、新型コロナウイスル禍を背景として、需要が膨らんでいる状況にあります。同事業が繁忙になるにつれ、業務管理に紙の書類を使うなどアナログで、標準化されていない業務の効率化を図っていく必要があります。


凸版印刷にとっては、新規事業カジトレを運営することによって構築した家事代行事業者とのネットワークの中から、BPOサービス需要があることを見出したのでしょう。株式を上場している凸版印刷にとっては、バックオフィス業務の標準化やシステム化を通した効率化は、既に持ち得るノウハウであり、そのノウハウを収益に結びつけるメリットがあります。


中小の家事代行事業者を主な対象顧客としていることについては、事業規模が小さければ小さいほど、バックオフィス業務にシステム投資を行う余力がない一方、事業成長させて行く為にはバックオフィス業務を効率化させて行かなければならないというジレンマがあるからでしょう。安価で業務自体をアウトソーシング出来るならそれに越したことはありません。


また、比較的規模の大きい家事代行事業者では、既に自らバックオフィス業務を標準化しているか、他のBPO事業者が参入していると考えられるからです。凸版印刷が、BPOサービス事業を通して、中小アウトソーシング先家事代行業者のバックオフィス業務を共通化しながら、運営業務の標準化にまで触手を伸ばすビジネス構想を持っているなら上出来です。


その後に遣るべきことは、中小家事代行事業者を買収しながら業界再編をかけて行き、一躍業界のインシアチブを握ることも可能でしょう。ここまでなら誰しもが思いつきそうですがその先に最終消費者である各家庭のIoT(=様々なモノがインターネットに接続され、情報交換することにより相互に制御する仕組み)化まで視野に入れているとしたら本物です。


今日もありがとうございます!
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