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縦割り組織の弊害!

皆さん、おはようございます!
事業を立ち上げ、軌道に乗せることが出来るか否かは、努力だけで如何ともし難いものだと思います。どんなに用意周到に商品のマーケティングを行ったところで、それが売れるかどうかは分かりません。必要なことは、出来るだけリスク回避する発想を持つことでしょう。



三井物産がスマートフォンで社員の動きをデータ化し、硬直化した縦割り組織を打開する動きに着手しているそうです。オフィス内での人の移動や在宅時のチャットなどの履歴データを組み合わせて解析し、オフィスの設計変更などを通じて交流を促しています。全社的な大規模データによる解析は珍しく、組織を変革する動きが本格化していく兆しが見えます。


資源やインフラ、食料など様々な事業を展開する総合商社は、各部門の縦割り意識が根強く残っています。三井物産では新事業の創出に向けて、これまでも部署間で知見やノウハウの共有を促してきましたが、社員の動きをデータで可視化することで、より効率的な連携手法を探る取り組みです。今年5月に移転した大手町の本社ビルでデータ分析を始めています。


本社ビルは社員同士の偶然的な出会いや自発的な意見交換を促すため、1/3をフリースペースにするなど工夫を凝らしています。行動解析では、オフィスの設計が有効かどうかを検証し、フリースペースに人が流れているか、不人気な場所がないかなどをデータで点検し、必要に応じてスペースを増設したり、不人気な場所にソファを置いて利用を促しています。


縦割り組織の弊害は、社員が自分の所属部門内部でしか交流せず、内部の常識でのみ物事を見てしまう為に、全社的な観点からしますと組織の分裂を強めてしまう傾向があります。例えば、リーマン・ショックの際に、スイスのUBSも米国住宅債権証券化部門で縦割り組織が蔓延ってしまい、最終的に巨額の負債を抱え込んでしまったという実例もあるようです。


普段から意識することなく会社というものはピラミッド型の階層組織の中で個々人が標準化された業務に携わることが効率的だと受け止められてきていますが、これからの時代の変革期の中では、そのこと自体を疑ってみる必要があるのではないでしょうか。確かに同じものを大量に反復生産する右肩上がりの経済の中では、それが最適であったかもしれません。


そもそも、その様な科学的管理法を提唱したのは、米産業心理学者フレデリック・テイラーであり、今から100年以上も前に遡ります。その頃の産業の主役は、鉄鋼、自動車などの重厚長大なモノづくり産業であったと思います。機械的生産性を高めるため①課業管理、②作業の標準化、③作業管理のための最適な組織形態として縦割り組織が生じてきた訳です。


しかし、時代も大きく変わり、今の産業を牽引するのは情報産業をはじめとする知識集約型産業に移り変わっています。そこでの利益の源泉は機械ではなく人間の創造力です。今まで培ってきたモノづくり型組織では業務が分散してしまい、知識創造するために必要な社員の経験を通した暗黙知を普遍的な知識へと昇華させることが難しいと言わざるを得ません。


これからの組織形態は、オープンでフラットなプラットフォームとしていく必要があります。それは会社の部署間に留まることなく、会社という枠組み自体を凌駕するものでなければならないでしょう。きっと、その様な組織形態では新卒一括採用、終身雇用、年功序列といった雇用形態すら合わないものになると思います。この流れは既に変わらないでしょう。


今日もありがとうございます!
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