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アート思考の経営!

皆さん、おはようございます!
この週末に断捨離ならぬ年末の大掃除を行いました。仕事で溜まりきった書類などを思い切って廃棄してみました。大事な書類が残っていないかと、一応は確認をしながら選別してみたのですが取り越し苦労。すでに無用となった資料を残しておいても仕方がありません。



日本企業に「創造性」を回復させようとする機運が徐々に広がっています。売れるものが分からない将来の見通しを立てづらい時代の変革期の中で、いままでの延長上で事業戦略や製品・サービス戦略を考えるのではなく、もっと人間が持つ創造力を発揮していくことの大切さに気付き初めているからです。オフィスレイアウトの変更をとってみても窺い知れます。


バブル経済崩壊を背景とした1990年代からの過度な株価重視の経営は、結局は経営者を短期志向化させ、日本企業が培ってきた長期視点の経営資源を急速にすり減らしてしまったと言えるでしょう。それは、ファイナンス思考を活用すれば、少ない投下資本により最大の利益を享受することが定式となる為、不要不急のコストを削減することに繋がるからです。


創造的な技術開発は次々に削減され、豊かな消費生活を彩る創造的なマーケティング施策も影を潜め、投資効率と採算性だけを重視する経営戦略に偏重するようになってています。バブル経済崩壊前までに数多くあった日本発のイノベーションも、今では圧倒的投資力を誇る米国や中国の企業を前に、その多くが代替されてしまったといっても過言はないでしょう。


ただし、日本のイノベーション力は、欧米諸国から輸入した技術、ノウハウに日本ならではの木目細かい品質を確立したことによるものであり、その後の製品・サービスにおいても、それらに新しい機能を追加することにより為し得たものであることを忘れてはなりません。日本の企業は、元来、無から有を生み出す創造力の発揮はしてこなかった現実もあります。


その様な折に、潮目を変えたのはリーマン・ショックと東日本大震災という2つの経済危機です。日本企業がこのまま株価重視の経営を続けても企業組織が疲弊するばかりであり、また危機に直面して人々が力を併せて共創することの大切さを身にしみて感じることにより、このままの経営のあり方では、かつての競争力は回復できないと感じはじめたと言えます。


一部のクリエーターたちが、ユーザーの行動を出発点に潜在的な要望を捉えて新たな価値を生み出す思考法・活動である、デザイン思考という概念を輸入して、硬直化した経営意思決定に創造性を回復させようと唱えはじめ、いまでは企業研修の一部にまで採り入れられる様になっています。デザインというと、なにやら非常に創造的活動のように聞こえてきます。


しかし、デザイン思考はある客体の課題解決を目的としたものであり、いま社会で起きていることは人々の価値観すら大きく変える狭間にあります。その様な時代に望まれるのは、人人に感動をもたらしたり、世の中に問題を提起したりすることではないでしょうか。変動激しく、先の見えない現代だからこそ、アート思考の創造的な発想が求められると思います。


アート思考とは、強い意思に基づいたオリジナリティあるコトを生み出すことで顧客の共感を生み出し、人々を惹きつけることを目指す考え方だといえます。いま企業に求められているのは、小手先のモノづくりではなく自らの社会に対する姿勢が問われていると言えるでしょう。アート思考とファイナンス思考という異なる思考のバランスを取ることが必要です。


今日もありがとうございます!
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