誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

ビジネスの守・破・離!

皆さん、おはようございます!
事業売却の申し出を受ける場に立ち会いました。このままでは何れ資金が詰まり早晩、経営が行き詰ることが手を取る様に理解できます。しかし、経営者の言動からは未だ切迫感がなく、改めて経営におけるブレーキを踏むタイミングの難しさを感じざるを得ませんでした。



長年、財務を拠り所としてビジネスに関わって来ています。大学生の時はよもや数字を商売道具とする仕事で身に立てることになるとは全く思ってみもしませんでした。社会人になって初めての仕事が地域金融機関であり、そこで諸先輩方の仕事振りを見よう見まねで身に付けてきたことが思い返されます。お金を扱う厳しさを身体で覚えたことが一番の収穫です。


その後、ショッピングセンター開発における事業計画立案・実行、経営破綻した自らが勤める会社の再建計画立案・実行、そして大手企業のM&A戦略立案・実行を手掛け、世間で一般的に捉えられている財務から、もっと広い意味での財務企画や経営財務といった領域にまで足を踏み込んできましたが、根底にあるものは信用や与信を数字に置き換える技でした。


大過なく仕事を遣ってこれたのは、良き先輩方、同僚に恵まれたからだと思います。仕事を通し試行錯誤しながら自分のスキルに磨きを掛けてきた訳ですが、それはある意味で我流に過ぎないことから、40歳を目の前にした17年前に大学院でアカデミックに財務を学び直したことは、それまでの経験を体系立て整理し直せたという意味では非常に有意義でした。


守破離(=しゅ・は・り)という言葉をご存じだと思います。守破離は、ものごとを学ぶ基本的な姿勢、または取り組む順序を意味します。もともと武道や茶道で用いられ、その後、学ぶ場ならどこでも、汎用的に使われるようになっています。型を身に付ける為の第一段階が「守」、型を応用・改良する為の第二段階が「破」、型から独立する第三段階が「離」。


私の今までの経験をこの守破離になぞらえますと、大学院修了するまでが「守」であったと思います。大学を卒業してから約20年に渡る期間を仕事の型を身体に浸み渡らせる為に費やしてきた訳ですが、いまでも仕事で判断に迷う場合など、この「守」に戻り考え直すことが出来ます。その意味では、自分の仕事の型を作り上げることは大切なことだと思います。


そして、大手化学メーカーで経営戦略部に席を置きながら株価を高めるために思考錯誤しながらそれを実現し、一転して中小企業の世界に舞い戻り、いまに至る期間が「破」です。それまでの形にはまった財務というスキルをベースに、散らかっている事業を整えながら効率的に付加価値を高めていくことを目指し、自らの型を改良しながら応用してきた時期です。


現在、自らの商売として財務に取り組んでいますが、ビジネスとして成長させていくためには、自分ならではの標準化された型にまで昇華させる必要があると受け止めています。数値の持つ意味を多面的に咀嚼した財務数値を通して、事業が持つ資源を有機的に結合してオリジナリティ溢れる事業を構築(≒ビジネスモデルを形創る)すべく整えることが生業です。


その上で、それら事業を循環する資金の流れを見守りながら絶えず事業の状況を把握し、課題となる部分を改善していくことが、私ならでは型なんだと最近、気付きはじめています。この独自の型を身体に刻み込み、業種、業態、企業の規模に拘わらずに適応していきたいと思います。コンサルティングとしてではなく、自らの実業としてそれを生かす時でしょう。


今日もありがとうございます!
http://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する