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形骸化する大手銀行の新卒一括採用!

皆さん、おはようございます!
つくずくお金を稼ぐのが下手だなと思います。持って生まれた性分なのか、お金よりも仕事に対する社会的意義や自分の興味の方向へと直ぐに矛先を向けてしまうからです。先日も、大田区のとある板金町工場にはじめて出向くことになり、そそくさと出かけて行きました。



コロナ禍が新卒採用に影響を及ぼすことを緩和するため、政府が大学卒業後2年程度は新卒扱いで採用することを企業に要請していることに呼応するかの様に、大手銀行が新卒採用の時期を分散しはじめています。大手銀行各々には台所事情があり、必ずしも氷河期世代をつくらない様にする意図だけではありませんが、少しずつ日本型雇用慣行も変わるようです。


新生銀行は、来年度に入行する行員から、これまで春だけだった採用選考の時期を10月や翌年の2月など、年6回に増やす予定です。春1回だった入行時期も来年からは春と秋の2回に増やし、更に2022年度は四半期に1度の頻度に増やすことも検討しています。これは、海外大学卒業者や大学卒業後に留学やボランティアの経験者の入行を想定しています。


りそなHDは、2020年度からデジタルなどに強い理系学生の選考時期を通年採用に切り替える計画です。これまでは春にまとめて採用選考を行っていましたが、これからは応募してきた学生を随時、選考する方式に改めるそうです。来年度からは専門人材の育成を目的とした新人事制度も導入し、デジタルなどIT分野に強い学生を多く採用していく方針です。


みずほFGも、採用面接を事実上毎月実施し、海外の大学を卒業する等の理由で4月に入社できない場合は5~7月の入社を認めています。三菱UFJ銀行や三井住友銀行も、留学経験者など、一部学生を対象に春以外でも選考を受けられるようにしたり、4月以外の入行を認めるようになっています。徐々に採用選考時期ならびに入行時期の自由度が増してます。


未だ積極的に新卒と既卒の区別をなくしている銀行は見受けませんが、他の事業会社等を見る限り、学校卒業後一定の年数までは新卒扱いと見做して、新卒採用試験を受けられるようにしている企業が増えてきていることは確かなようです。私も、思う所あって大学卒業1年後の既卒で地域金融機関に入行していますが、新卒採用は採用する側の都合だと思います。


それでも、これら銀行の新卒採用に関する柔軟な姿勢は前向きに受け止めるべきでしょう。背景として、長引く低金利環境で銀行はビジネスモデルの転換を迫られており、デジタル分野や海外事情などに通じた人材を求めるようになっています。また、かつての就職人気企業ランキングの上位を占めた銀行ですが、最近は人気に陰りが見られていることもあります。


確かに新卒一括採用、一括入社の場合、銀行も効率も良く、また入社する新入社員にも同期意識が芽生え、その意識を踏まえた人材教育が長年施されていくことになると思います。それが分散化されていきますと、同期同士が群れをなすことも少なくなり、より自らの個性的なキャリア形成を重視する様になるのでしょう。徐々にワークスタイルも変わるでしょう。


企業にとりまして、本当の意味での優秀な人材を採用していくことは、企業の存続をかけた死活問題だと思います。減少し続ける新卒者に求めるIT人材や海外人材は、ますますどこの企業も採用したい業界を越えた争奪戦になることでしょう。真に優秀な人材を企業が採用したいのなら、新卒や既卒といった障壁を取り除き、本人の能力に向き合うべきでしょう。


今日もありがとうございます!
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