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地域経済のこれから!

皆さん、おはようございます!
今までの社会ではスキルを身につけることが何よりも大切であったと思います。社会にある課題に効率良く対処していくためには普遍化された技術が有効だからです。しかし、時代は変わり、これからは課題を見極めるセンス、直感力がスキル以上に必要とされるでしょう。



地方銀行再編の嵐が忍び寄ってきています。地方都市の人口減少、政策金利の低め誘導、地方経済の低迷などが引き金となり、地方銀行の事業基盤である市場没落が収益に大きな打撃を与えていると言われています。また、市場規模に比して事業を営む地方銀行の数が多いことも、これらを統合することによりコスト削減して収益力を高める狙いが囁かれています。


しかし、果たして地方銀行を再編することだけで、これら地銀の事業が再生され、地域経済が再び活力を取り戻すことが出来るのでしょうか。その答えを結論から申し上げればNOと言わざるを得ないと思います。それは、地方銀行のこれまでのビジネスモデルを大きく変革し、もっと大胆に地域の中小事業者を建直すべく事業にコミットしていく必要があります。


確かに今までも地方銀行をはじめとする地域金融機関は、地域のお客様とともに歩んで行くことをモットーに事業を営んできていますが、実際は掛け声ばかりで形骸化しているものと受け止めています。地域金融機関も生産性を高めるために、例えば行員一人当たりが担当するお客様の数が飛躍的に増えており、お客様に対する情報が希薄になっていると言えます。


そうでなくとも事業を営むお客様と金融機関の間には、情報の非対称性の問題があります。
情報の非対称性とは、大企業に比べ中小事業者が資金調達する際に困難を生ずる大きな原因として、貸手が借手の定性情報や借りた後の行動を正確にモニタリングすることが難しいことから起きる、貸手と借り手の間に生じる情報の乖離であり、資金調達が滞る問題です。


この様な情報の非対称性の問題を緩和できない限り、地域金融機関の業績を改善できないばかりか、地域経済の再興も難しくなってしまいます。中小事業者が営む実体経済と金融経済は表裏一体として補完し合わなければ相互に機能しません。中小経営者には、自らの事業を客観的に俯瞰し、理念、ビジョンを掲げながらそれを実現していく参謀役が不可欠です。


その役割を本来は地域金融機関が地域商社の様な立場で果たして行くべく、ビジネスモデルを変える必要があります。それが深まる情報の非対称性の問題で叶わないのであれば、地域金融機関と中小事業者の間を仲立ちする第三者の存在が必要になると考えます。中小事業者の事業にコミットしながら、地域金融機関に対して必要な情報を橋渡ししていく役割です。


中小事業者の戦略に起点を置き、彼らが持つ固有の事業資源を充分に見極め、市場環境を見定めながら一歩づつ成長に結び付け、その際に必要となる資金を金融機関より調達すべく必要な情報を積極的に開示していく役割が望まれるでしょう。それを経営革新等支援機関、社外CFO、地域商社が担うのか分かりませんが、必要とされているのは間違いありません。


地域経済を再興させて行くためには、その地域に存在する有形無形の資源を見出し、それを事業に結び付けていく目利き力と地道な行動力が不可欠です。その過程では地域金融機関が負う役割も大きいと思います。その結果として、地域に新たな営み(=仕事)が創出されるのでしょう。それを実現する為には、事業をオーガナイズする役割が不可欠だと考えます。


今日もありがとうございます!
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