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地方銀行が進むべき道!

皆さん、おはようございます!
最近、仕事上のお客様同士が連携し合い、新たな事業や商品を創出する動きが増えており、自分でも驚いているところです。数えるほどしかいない貴重なお客様たちですが、各々がクラフトを指向しているせいか、事業は異なれどお互いが連携する意味があるのでしょう。



地方銀行の経営統合に関する議論が政府、金融庁、公正取引委員会などで活発化しているように見受けます。非効率な地方銀行が温存され、各地方銀行同士の過当競争が是正されず、各行の体力低下を招いているという見方をされているからです。しかし、単に地銀同士が統合をすることにより、経営状況が改善するのかというと甚だ疑問が残らざるを得ません。


現在の地方銀行が抱える課題の本質は、収益性が低いことにあることは言わずも知れたところです。その原因は、①政策的な金利低め誘導が為される中で、未だ貸出金利と預金金利という利ザヤ収入に依存しており、収益源の多角化が遅れていること、②小規模な地方銀行が乱立することによりスケールメリット(=規模の経済)が効かないことが上げられます。


そして、③地方銀行の事業基盤である地方経済の衰退にあると言われています。このうち②のスケールメリットの欠如については、確かに地方銀行同士が経営統合することにより重複店舗の統廃合や間接業務の統合により効果があると考えられますが、①の地銀固有のビジネスモデル変革の遅れや③の事業基盤である地方経済の衰退の解決策にはならないでしょう。


この様に考えますと、果たして単に地方銀行を経営統合するだけでは、地方銀行の経営状況牽いては地方経済の活力を取り戻すまでには、到底至らないものと受け止めざるを得ないものと思います。もっと地方銀行各行の自助努力により筋肉質なビジネスモデルへ変えて行く必要があるでしょう。IT(=情報技術)を活用した業務の効率化を行うことは勿論です。


傍から地方銀行の業務を眺めていますと、仕事の進め方が受け身(=前例を踏襲した)であることに気付かされます。融資業務を唯一の収益源とするビジネスモデルでは、地方経済の衰退を前に手を拱いているばかりです。もっとお客様である取引先の中に入って行って、事業者が抱えている問題を解決しながら、新たな収益の柱を創って行かなければなりません。


地方にも、まだまだ活かされていない資源が沢山あります。その地方都市に暮らしているとその希少性に気付かないものかもしれませんが、もっと視野を広げ大局的な視点を銀行員が持つ必要があるでしょう。その資源をビジネスに結びつけることを地方銀行が率先して事業者に提案をしていく必要があると思います。その意味では目利き力が何よりも大切です。


中小の事業者を連携させて、新たな事業や商品の創出に結びつけることにより、リスクマネーを融資したり、必要に応じて事業承継を行ったり、販路を海外に求めることにより外国為替といった地方銀行の本業であるビジネスを強化していくことが可能になると思います。ただ単にお客様をマッチングするイベントを開催するのみならず事業を提案すべきでしょう。


地方の事業者は、どこも人財不足で困っていますので、積極果敢に人財を呼び込み紹介することをやっても良いでしょう。地方経済の資金循環を司る地方銀行は、これまでのビジネスモデルに捉われることなく、もっと総合商社のようなアグレッシブさを持たないといけません。その為に地方銀行もまた、事業の目利き力を持った人財を育成する必要があります。


今日もありがとうございます!
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