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ジョブ型雇用への道筋!

皆さん、おはようございます!
日本航空子会社であるLCC、ZIPAIR Tokyoが設立後初の旅客便であるソウル線を就航させました。折しもコロナ禍の影響により、半年遅れの就航ですが旅客数は2名しか搭乗していないという状況です。今後、どの様に安定飛行を実現していくのでしょう。



ビジネスSNS(=交流サイト)を手掛けるリンクトインが「人生で成功するために重要なもの」を世界22ヶ国の3万人以上に聞いたところ、日本を含めた世界共通の首位は「一生懸命働く」だったそうです。しかし、他国では次いで「変化を喜んで許容すること」や「人脈」が上がったのに対して日本だけ2位が「運」という衝撃的な結果が出ているそうです。


これは、日本の雇用慣行が社員と特定の職務を紐付けない「メンバーシップ型雇用」に起因しているものと思います。メンバーシップ型雇用は、戦後の復興期から高度経済成長期という工場での共同作業などに強みを発揮した特殊な時代にマッチした働き方であり、企業側が社員へ仕事をあてがい、管理職への昇進を仕事への動機づけとしているからだと思います。


高度経済成長期には、日本企業も多くの新プロジェクトに挑戦し、研究・開発部門にクリエーティブな人材が多かったのでしょうが、バブル崩壊後の低成長時代は合理化によるコスト削減が常態化して、管理型の企業組織へと変容してしまい、イノベーションが生まれ難くなっています。メンバーシップ型雇用が時代に合わなくなってしまったと言えるでしょう。


年功序列や年次主義など不透明な評価基準が企業文化として蔓延っており、企業と社員がフェアな関係になる様な透明性の高い人事制度の構築が不可欠だと思います。バブル経済が崩壊した以降、日本では非正規雇用が増加し、今や伝統的なメンバーシップ型の正社員は全労働者の2割に過ぎないとも言われています。従来からの日本型雇用慣行も崩壊しています。


これからの時代、新しい事業や商品を生み出せる人財が不可欠です。AI(=人工知能)の進化により単純作業は自動化されていくことが予想されます。その様な中で人間は付加価値を生む仕事に集中していく必要があります。あらゆる仕事でプロフェッショナルが必要とされています。労働時間や勤続年数でなく、成果に応じて評価する仕組みが求められてます。


産業の新陳代謝が激しくなるなか、1つの会社が職務を守り切ることは難しく、企業間を労働力が移動することを促し、転職した場合でも給料が減らずに公正な評価が得られるようにすることが大切だと思います。海外でのジョブ型雇用と同じ様に「自分のキャリアは自分でつくる」という文化を根付かせる為にも、それを公正に評価する仕組みが必要でしょう。


ジョブ型雇用で働く人は、仕事内容や経験に応じ対価が連動するため、自分が望む方向にキャリアを創り上げて行く努力が必要になります。それと同時に、企業は社内において必要とされる職務分解や職務記述書を通して、社員への評価としての報酬体系を明確にしていくことが大切です。その上で、働き方の多様化に応じ多様な雇用形態があっても良いでしょう。


企業運営に必要な経営資源として人、物、金、情報が上げられます。その時々によって、必要な経営資源の重要性が変わって来るものと思います。これからの時代に最も重要な資源が人であることは言わずも知れたところです。経営の根幹に関わるところを人事部という部署に任すことなく、経営が率先して今後のあるべき姿を描き、改革していくことが必要です。


今日もありがとうございます!
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