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シビックエコノミー!

皆さん、おはようございます!
ホテルといえば、高級になればなるほど、精悍な容姿の制服を身にまとい、格式ばったホスピタリティを提供するものだと思います。その最高のホスピタリティを維持しつつも、ホテルマンがカジュアルな服装で、自宅のように寛げる気軽なホテルがあったらどうでしょう。



最近、ふとした切っ掛けでシビックエコノミーという言葉に出会い興味を持ち、少しばかり深堀をしています。4~5年前よりシビックエコノミーの書籍が出版されたり、セミナーが開催される様になっています。シビックエコノミーとは、「市民主体の新しい経済活動」を意味しており、市民が主体となった活動が世界各地で展開されるようになってきています。


まだ、これといった言葉の定義が確立している訳ではないようですが、確かにいまの経済というものは、大企業中心の供給体制と国や行政による富の再分配により成り立っていますが
必ずしも私たち生活者にとっての利益を最大化する最良なシステムであるとは言えないかもしれません。全てがスケールメリットを前提とするため、個が切り捨てられてしまいます。


経済としてのメリットを最大限追求しようとしますと、ヒト、モノ、カネという資源を企業という枠組みに集中させ、大量にモノを生産し、大量にモノを消費させる仕組みがとても効率的だった訳です。しかし、それは生活者が皆同じようなモノを欲していることを前提とすることにより成り立っていますが、実際の生活者には個性があり欲求は多様である筈です。


それと同じように、市民である生活者が日々抱える課題を解決する、あらゆる商品をいまの経済社会が提供し得ているかと言いますとその様なことはなく、あくまでも生活者が必要とするものについて最大公約数的に集約して、規模の経済を効かせて少品種大量生産をしているに過ぎません。結果、無意識のうちに生活者もそれを受け入れ甘んじていると思います。


このことは産業セクターのみならず、公共セクターについても同じことが言えるでしょう。多様化する生活者のニーズに対して、少子高齢化、税収減少、財政収支悪化などにより、全てを公共サービスにより応える訳には行かなくなっています。この様に見てみますと、盤石なように見える現在の経済ですが、至る所に綻びが見え始めているのではないでしょうか。


シビックエコノミーは、この様な市民生活において手の届かなかった社会の課題に対して、市民たち自ら事業として解決していくことにより地域に必要な循環経済を創っていくものです。それは民間セクターと公共セクターの中間に位置する地域コミュニティにおける取組なのかもしれません。経済の興隆とともにこの地域コミュニティは弱まって来たと言えます。


もう一つ見逃してはならないと思うのは、情報技術の大きな進展により、これまで情報の集約もスケールメリットを追求する必要があったのですが、それが今では個人でも享受できるようになっています。このことは、個人の生活者が今までの最大公約数的な商品に満足することなく、自らの欲求を満たすべく行動をし始めることが可能になることを示しています。


そうでなくともこれからのマス経済は、今まで隔たっていた生産者と消費者の距離が縮じめ生産消費者(=プロシューマー)を創出するなど、限りなくプライベート経済へと向って行くと考えられます。それは規模の不経済が顕在化してくるからです。その様な中で、地域ごとに生活者が共創する循環経済がマス経済を補完する社会になっても不思議はありません。


今日もありがとうございます!
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