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りそな銀行の中小支援策!

皆さん、おはようございます!
10月に入り一段と秋めいてきました。これから日を追うごとに秋が深まってくると思います。そんな季節の移り変わりを感じながら仕事が出来たら良いなと思いつつ、増え続ける仕事の量に些か困っております。大きく深呼吸をして、今日も一日を頑張りたいと思います。



りそな銀行が10月より中小企業向けに2つの新しい支援策に取り組んでいます。1つは、新型コロナウイルスの影響が長期化し、財務基盤の立て直しが課題となる中小企業が増えている事態に対応し、りそな銀行は資本支援の為の総額200億円の資金枠を設けています。
借入金が資本と認められる劣後ローンの供給や議決権がない優先株を引き受ける計画です。


日本政策投資銀行などと組成する100億円のファンドは「中堅企業」での利用を想定しており、1社あたり約20億円を支援するそうです。グループのりそなキャピタルなどとつくる残りの資金枠は「中小企業」向けで、1社あたりの支援額は2~3億円程度を想定しています。支援を受けられる企業数を推定しますと、その数の少なさが気になるところです。


一方、もう1つの支援策は、これまでりそな銀行では純資産額2億円以上の事業承継にともなうM&Aに力を入れてきましたが、これからは純資産額が2億円程度までの「中小企業や小規模企業」による親族外に事業譲渡するM&Aに対しても、グループ会社であるりそな総合研究所にコーポレートアドバイザリー部を設けて取り組んで行くことを発表しています。


いずれの施策にも共通しているのは、これまでりそな銀行が対象とする主要な顧客が「中堅企業」以上であったものが、これからは「中小企業や小規模企業」にもその間口を広げて取り組んで行くことだと思います。最初は、リスクを考え対象となる顧客を厳選しながらの対応だと思いますが、ノウハウを付けて徐々にその枠を拡大していくことが期待されます。


そもそも「中小企業や小規模企業」を主要顧客とする金融機関には、地方銀行、信用金庫、信用組合などがあります。しかし、これらの金融機関は、資金量、ノウハウについて、メガバンクであるりそな銀行に比べますと見劣りする点が否めません。一方のりそな銀行は、大手メガバンクがグローバル化の潮流にある中で、国内回帰せざるを得ないからでしょう。


考えてもみれば、この銀行業というビジネスモデルの歴史を遡れば、明治維新後に設立された国策銀行を発祥としています。当初は預金を融資に廻し利ザヤを稼ぐことで収支のバランスを取っていましたが、現在では大手企業をはじめとする企業が市場から直接金融により資金を調達していることから、メガバンクも融資で稼いでいくことが出来なくなっています。


その様なことから、現在ではどの金融機関もM&Aなどの付帯する金融サービスで手数料を稼ぐビジネスモデルへの転換を急いでいます。それはそれで、間違いではないのですが「中小企業や小規模企業」を側面的に支援することに留まらず、もっとそれら企業への販売力強化、新規事業創出、マネジメント強化といった支援に直接携わる必要があると思います。


金融庁による金融業務以外への参入規制も徐々に緩やかになっています。例えば子会社やグループ会社による地域商社を通じて、中小企業や小規模企業の経営を立て直していくことも一案でしょう。これからの社会では、企業の規模の大小に拘わらず、質の高い経営資源を持つ企業は伸びシロが大きいので、その様な原石に磨きをかけて行くことが必要でしょう。


今日もありがとうございます!
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