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ワークシェアリング!

皆さん、おはようございます!
兄弟、身近な知人関係が還暦を迎えるようになり、自分もいよいよ目の前に迫ってきました。率直に、長いようで早かったなという心境です。雇われの身ではないので、きっと節目という感じはしないのでしょうが、まだまだ遣りたいことをやり続けねばと思います。



コロナ禍の影響で打撃を受けている外食産業で、余剰になった人財を異業種に振り向ける取り組みが相次いでいます。ラーメーンチェーンの幸楽苑ホールディングスや居酒屋大手のワタミは人材派遣業に参入し、居酒屋「金の蔵」を運営する三光マーケティングフーズは正社員を農家に出向させるなど、業種を越えた労働力の移動で失業を抑制しています。


各社の派遣や出向先は、農業、介護、スーパー、リサイクル業などのコロナ禍でも人手不足が変わらない業種となっています。ここで目に留りますのが、幸楽苑ホールディングスやワタミのように人材派遣事業として取り組んでいることです。単に人財を出向させるのみならず、落ち込む収益を補填すべく事業化してしまうところに逞しさを感じさせます。


いまは終身雇用が原則の日本では、不況時はグループ内での配置転換を通じて雇用を維持するのが一般的となっています。今回も三菱重工などが配置転換の方針を固めています。
コロナ禍に収束の兆しが見えず雇用不安が深刻化するなか、業種の垣根を越えたより大規模な人財の移動が求められています。従業員シェアは欧米や中国でも始まっています。


厚生労働省がまとめた新規求人数は約68万人と4ヶ月ぶりに増加に転じています。コロナ禍前の2月に比べればまだ1~2割少ないようですが、産業ごとに新規求人の濃淡があり、介護業などではコロナ禍前の水準に回復しているようです。外食産業における人財移動への取り組みは、これらの業種への労働力の移動につながり良いことだと思います。


今般のコロナ禍の直撃を受け、余剰人員を多く抱える運輸業、観光業、娯楽業などでも同様の取り組みが広がっていくのではないでしょうか。日本航空も余剰となったキャビンアテンダントの内まずは100名を出向ではありませんが、地方の支店に配置転換をしてその地域の観光資源を全国にアピールしていく企画営業業務に就かせることにしています。


日本航空以上に余剰人員を抱えていると思われる全日本空輸では、キャビンアテンダントの乗務日数を調整し人件費の抑制を図っているようです。もっと前向きに新たな事業や仕事を創るといった観点から、人財を有効に活用するという視点があっても良いでしょう。雇用調整により経費削減するのは簡単ですがそれでは事業会社である必要がありません。


自社グループ内に新たな雇用を生み出すことが難しいのであれば、業種を越えて人財を必要としている企業に人財を振り向ければ、業界によってまだら模様の雇用需給の平準化にもつながります。それが出来るか否かは、その企業の企画力と開発力の如何に関わると思います。柔軟な発想を持って社会を見渡し計画を構想し、それを実行する他ありません。


その意味では、今般の幸楽苑ホールディングスとワタミの人材派遣業への参入は、わずか数ヶ月という間に起きた経営環境の大きな変化であったにも関わらず、よくぞそこまで大胆で柔軟な対応が図れたものと称賛に値するのではないでしょうか。自企業のためだけではなく、働いている社員のため、そして社会のためにも意義が大きいのものと思います。


今日もありがとうございます!
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