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投資会社ソフトバンクG!

皆さん、おはようございます!
最近は、これまでのTVコマーシャルとは異なり、Facebookなどによるターゲッティング広告が威力を発揮しています。これまでスケールメリットを追求することが常識であった時代とは違い、少量品であっても確実に需要者に情報を届けることが出来ます。



ソフトバンクグループ(=ソフトバンクG)が傘下の英半導体設計大手アームの再編を巡り、米半導体大手エヌビディアとの交渉に入ったようです。エヌビディアとアームが連合すれば、ソフトバンクGはより強固な半導体企業の株主になる可能性があり、両者連合の高まった株価を放出することにより、確実に巨万の利を得ることが可能になるでしょう。


ソフトバンクGは、経営不振に陥り自社株買いや財務改善のため4.5兆円の資産売却を進めており、既に米通信大手TモバイルUS株などの売却で目処が見えて来ています。この計画と並行して2016年に約3.3兆円で買収したアームの数年内IPOを検討していたところに、エヌビディア側から英アームとの連合の交渉が持ちかけられたようです。


アームとエヌビディアが仮に手を組めば、アームは半導体設計の上流工程を手掛ける一方、エヌビディアは下流工程を主力としていることから、開発能力を高められるシナジー(=相乗)効果を引き出せる可能性があります。また、アームは後塵を拝しておりエヌビディアが強みとするデータセンター向け新領域を開拓できるメリットがあるようです。


ソフトバンクGとしては、エヌビディアとの交渉に入っても価格などで折り合えない可能性もあることから、アームをIPOする計画は継続するとしています。しかし、アームを単体でIPOさせるよりも、エヌビディアと連携させる方が事業のシナジー効果を追求でき、ソフトバンクGが持つアームの株価を高めることが出来ることは間違いありません。


この様なソフトバンクGの一連の動向から窺い知れるのは、ソフトバンクGはもはや事業会社ではなく、投資会社であるということです。それは、10兆円ものファンド「ビジョン・ファンド」を立ち上げ、世界中のスタートアップ企業に投資攻勢をかけていたことからも理解できると思います。しかし、その投資により業績不振に陥ったことも事実です。


本来、事業会社とは「生産・営利などの一定の目的を持って継続的に、組織・会社・商店などを経営すること」を生業としていますが、ソフトバンクGのそれは、主要事業である通信キャリアソフトバンクにしても、元を正せば買収によりボーダフォンを手中に納めたものであり、一から事業を立ち上げ、育ててきたものではないことからも理解できます。


一方の投資会社とは「投資家から資金を集めて,企業を買収したり、ベンチャー企業や 不動産に資金を投入して利益を得る会社のこと」を指します。投資家から資金を集めるという意味では、ビジョン・ファンド然り、株式公開しているソフトバンクG自体をファンドと見立てれば、外部株主から資金を集め投資する投資会社であると言えるでしょう。


結局は、買収した会社を改めて売却することによりキャピタルゲイン(=転売益)を得るか、買収後のインカムゲイン(=収益)により投資した資金の回収を繰り返している訳であり、事業を創り、それを育て上げるという事業行為をソフトバンクGが行っている様には見えません。今の社会に必要なのは事業を通して付加価値を生んで行くことでしょう。


今日もありがとうございます!
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( ↑ HPをリニューアルいたしました)

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