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最上の企業連携、近鉄ファミマ!

皆さま、今晩は!
いま奈良県は山村からの帰路で新幹線に乗っています。
東京まで片道5時間の往復。自身の肉体の衰えを感じつつも、
五感をフルパワーです!


京都駅まで近鉄特急に揺られること1時間。
停車する駅えきにコンビニのファミマがあることに気付きました。
何回も往復する路線ですが、ここまで意識に止めたことははじめて。
駅のホームに痒いところに手が届くように緑と青と白の看板が目に飛び込んできます。


街中のファミマに比べると、
やや小ぶりの、でも自動ドアが付いたちゃんとしたファミマ。
思わず近鉄京都駅のお店で新幹線で食べる夕飯のから揚げ弁当をレンジで温めているときに、店員さんに聞いてみたら近鉄直営店とのこと。やはり!


鉄道会社と小売店舗とのコラボレーションは今では珍しくないかもしれません。
意識してこのコラボレーションを五感で感じながら考えるのは初めてで、
世の中に様々なM&Aや資本業務提携があるけれど、
これほど美しいコラボレーションを見落としていたな。。という思いです。


それは「協業」の精神にかなっていると改めて気が付いたからです。
両者にとっても、ユーザーにとってもこれほど三方がWin-Winの関係が分かり易いと思った次第です。従来の鉄道会社のホームには必ず売店がありました。
そこで買い物をする人は、だいたい決まりきったものを同じ売店で買います。


商品のアイテム数は決して多くはないのですが、
だからこそ売店に行けば必ず自分が買いたいものが置いてある。
これがコンビニに置き換わりますと、一気に商品のアイテム数が増えますし、価格も下がります。それ以上に市民権を得ているコンビニですからユーザーにとっても安心感があります。


更に鉄道会社とコンビニ会社の相互補完効果を考えれば、
前者は仕入商品の調達力が増すばかりか、商品アイテムも増えますので売上増につながる以前に駅利用者のサービス向上にも繋がると思います。

コンビニ会社にとりましても一気に拠点が増えるばかりか、更なるバイイングパワーが高まります。


一方で、子供のころからおやつに食べていた懐かしの味カールが東日本地区での販売を停止するとのこと。地域の味シリーズを楽しみにしていた私には残念で仕方がありませんが、味覚の地域性に回帰しつつある一つの現象ではないかと思います。コンビニも更に店舗数が増えていきますと、地域ブロックごとにオリジナル商品を提供しやすくなるでしょう。


この様に考えてみますと、資本主義によるマス化、標準化と同時に、情報化によるパーソナル化と個性化が同時に進行している時代に見えます。
マスとパーソナルを連結させる接点は「協同」の精神ではないかと
思ってみたりする次第です。


今後、ますます事業連携や統合が増えてくると思います。
協同のポイントは互いに共通の利益をどれだけ見出せるかに関わっているように思います。株式会社を英語でコーポレーションということは皆さんご存知かと思います。コーポーレーションの和約を辞書で調べますと「協業」というのは偶然でしょうか。

アイディア資本主義

皆さん、こんにちわ!
最近、ニュースを見ていますと、テロや政治疑惑等、なんでこんなに毎日ドロドロとした人間のエゴとも言える様なことが表面化する一方で、若い眞子様と海の王子様の溌剌とした報道は本当に今後の日本を担う方々という意味でも嬉しいものですね。


昨日の朝刊の一面で「アイディア資本主義」という見出しに目が留まった方も多いと思います。優れたアイディアがあれば誰でも起業できるアイディア資本主義は、アイディア次第でベンチャーキャピタルや最近の時流であるクラウドファンディングを活用した資金調達の垣根が世界的に低くなってきているというものである。


また「協同組合の可能性~グローバル時代に相互扶助の精神を活かす」というフォーラムの案内も掲載されていました。私も知らなかったのですが、協同組合という法体系が、昨年、ユネスコの無形文化遺産として認定されていたのですね。申請者はドイツとの事ですが、日本独自の組織体かと思いきや欧州から持ち込まれたものだったのですね。


認定理由を調べると、「共通の利益と価値を通じてコミュニティづくりを行うことができる組織であり、雇用の創出や高齢者支援から都市の活性化や再生可能エネルギープロジェクトまで、さまざまな社会的な問題への創意工夫あふれる解決策を編み出している」とあり、従来の資本主義と社会主義の中間的な機能を持っています。


アイディア資本主義もこの協同組合の件も、共通点があることに気が付きました。何れも規模の合理性ではなく、個人や個性といったパーソナルに基づくものであるということです。規模の経済では文字通りスケールメリットを追求するので、没個性、標準化、機能性、形式的、効率性といった人間の個性を阻害する様な言葉が思いつきます。


今の時代を見つめてみますと、効率性を追い求め過ぎた為に、置き去りにしてきたものが沢山あるように思います。組織内のコミュニケーションではコンセンサスが尊ばれ、個人の暗黙知的な意見は黙殺せざるを得なくなり、個人の意見よりも大衆の意見が優先される。この様に生まれてから、その様な考え方に疑問を持たずに受け入れて育ってしまう。


いま小規模事業者持続化補助金申請のお手伝いをしているのですが、6つの事業者の共同申請なのですが、各事業者の役割と補助申請する費用を紐付けるのが、各々の事業内容が異なるので、負担案文を考慮しながら記載するにはどうにもこうにも申請書への収まりが悪い。


地域のインテリア家具を作る匠の技を持つ事業者から、製材する事業者、そして素材を生産する事業者まで、業態も異なれば収益率も異なるので、共同事業における利害調整に苦慮していた次第です。この様な時に協同組合という概念は、地域で連携しながら事業を営む者にとっては収まりが良いと感じた次第です。


また、手塩お掛けて作る手作りの家具は、工場生産にはない生産者の「五感」をフルに活用する暖かさがあります。冒頭に触れさせて頂きましたアイディア資本主義と通ずるものを感じます。個人の創造力を源泉とするいう意味では、規模の経済を前提に運営する企業組織においては相容れない矛盾があります。


情報化社会にも良し悪しがありますが、個々人が個々人の必要とする情報を得られるという意味においては、個性の後押しをする素晴らしい時代かとも思います。そらがまた、個々人を更に個性化に向かわせていることは間違いありません。この様に考えると、先の協同組合のユネスコ認定理由にもある従来の資本主義社会からもう少し個人寄りの新たな社会の考え方が芽吹きつつあるように思います。


私は、あまり二律相反の考え方が好きではなにのですが、資本主義の考え方と個人主義の考え方が上手く中和した考え方が生じてくるのかもしれません。それが、上手く地域経済、更にはそこで事業を営む中小企業が興隆して行くきっかけとなれば良いのではと思います。


その為には、ミクロ的には各々の中小企業も自らの経営資源を凝視し、時代の変化に合わせてそれを新たな構想のもとリデザインしていくことも不可欠だと思います。企業を取り巻く全ての仕組みが上手く調和しながら地域経済も個性を強めて行ければ良いと思います。これからの時代、必ずしも大が小を呑みこむ時代ではないと思います。


そこに必要なのは個々人の創造力ではないでしょうか。

ドムドムバーガーのM&A

皆さん、こんにちは!
この週末をいかがお過ごしでしょうか?!
今日も既に東京の気温は29度を突破し、真夏日のようですね。
週末は時間の制約から解放され、太陽の光を一身に受け止めて自然児になるべきですね。


先週一週間は中小企業大学校の経営革新等認定機関登録の為の研修をみっちりと(^^;受けて来ました。久しぶりの1日8時間の慣れない座学で、週末は意識が朦朧。。
これでもかという矢継ぎ早の詰め込みで、まるで早送りの紙芝居を見たうる覚えの記憶をたどりながら素早いアウトプットの方法を鍛えられていた様な感じでした。


中小事業の財務支援を行うための公の機関登録であり、30年間、我流で財務を習得してきた私にとりましては、基礎的な財務指標について体系立てて学ぶ機会としては、頭の整理をするうえで、それなりに意義あるものであったと思います。クライアントの事業計画を立てる上で、事業資源と市場環境を踏まえて将来的な基軸を打ち立てるという考え方は平素から私もその様に考えて実践してきましたので、とても共感する部分がありました。


財務指数から事業の現状を理解する一般的な方法論については、一つの側面として事業を理解するうえでは大切だと思いますが、もっとマクロ的に事業の構造を理解し、財務ストラクチャーの観点と結び付けて事業を把握する体系化も大切なのではないかと思った次第です。建物でいえば構造計算だけではなく、構造デザインや意匠設計とでも言うのでしょうか。


GW以降、M&A案件の記事掲載が減って来たように思います。
企業の年度末の前後は、例年、翌年度以降の事業計画が公表されることもあり、M&A案件の公表も増化する時期でもあります。また、株主総会等を控えて何かと対外的に強気のリリースをする必要があるタイミングであることも考えられます。


その様な中で、今週はハンバーガーショップのドムドムがあるホテルチェーン企業に買収されるという記事が掲載されていました。ドムドムバーガーと言えば、確かダイエー系列の外食産業と言うのは直ぐに思い当たったのですが、日本で一番古いハンバーガーショップということは私も知りませんでした。


確かに記憶を辿れば、私が小学生のころから在ったように思います。実に40年余りモノ実績があるのですね。マックもそうですが、日本の食生活事情も今の若い人たちと我々の世代とでは大きく変わってきています。私の世代は、ハンバーガーと聞けば、ライトな洋食というイメージで物珍しさが半分以上であったように思います。


次代の変遷を掻い潜りながらも、ピーク時には300店近い店舗があったようですが、今時点でも55店存続しているとのことです。運営するオレンジフードコートは他にもクレープ等の業態を持っている様ですが、大半はショッピングセンターのインショップ型の店舗だと思います。


各々のショッピングセンターには時代に合わせたコンセプトがありますので、フードコートの内容も絶えず変え続けて行かなければなりません。その様な判断の中でのドムドムバーガー売却なのでしょう。一方、買収サイドのホテル側はホテルのライトミールを取り扱う機能として、シナジー効果(=相互補完効果)があると思います。


宿泊型のホテルが飲食機能を整えて行くのは、それなりの時間と労力を要するものですが、その実績のある機能を獲得できるのは経済的な合理性が認められます。また、当のドムドムバーガー、事業の所有者が変わっても事業を存続できる点については、これも希少な社会の資源を有効活用するという観点においては素晴らしいことだと思います。


私も、今はなき大手流通グループで再生&M&Aという業務に長年携わって参りましたが、事業を継続させることに着目し頑張って来ました。事業を清算するのは簡単ですが、そこまでに労を掛けて蓄積したノウハウと少なくともファンとなって頂いているお客様がいらっしゃいます。


その様な観点から、一度世に生まれた事業は最大限継続させる努力をするべきだというのが私の考え方です。だからこそ、認定登録を受けて今後増加すると考えられる、事業再生とM&Aという観点から、自由な立場で事業(再)構築に取り組んで参りたいと思う次第です。