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暗黙知を評価する社会に!

皆さん、おはようございます!
形式の知識に留まることなく、本質を理解するべく深めていくことが暗黙の知識だと思います。物事を創造したり応用する力は圧倒的に暗黙知が司っているのですが、いまの社会の枠組みの弊害は多くの形式知を携える人物を評価してしまう風潮が蔓延ってしまっています。



「暗黙知」とは、「個人の経験や勘に基づく、簡単に言語化できない知識」のことを指します。経験的に使っている知識だが簡単に言葉で説明できない知識のことで、経験知と身体知の中に含まれている概念です。例えば微細な音の聞き分け方、覚えた顔を見分ける方などと言えば合点がいくでしょう。マイケル・ポランニーが命名した言葉で経験知とも言います。


暗黙知に対するのは、言葉で説明できる「形式知」です。人が他人を理解するには、言葉を媒介としなければなりませんが、人の本質を理解するのに形式知ばかりに目を奪われていたら見誤ってしまします。少しずつではありますが、その様な理解が広まりつつあるように感じます。一橋大学の野中郁次郎先生の書籍「知識創造経営」にもその点が協調されてます。


人間性心理学の権威カールロジャーズ先生の書籍「ロジャーズが語る自己実現の道」にも、暗黙知という言葉は使用していませんが、人間が人間らしく成長する為には言葉にならない自己の内面にある蓄積された経験を探索することが必要であり、またその人に寄り添うカウンセラー自身も受容、共感、肯定的関心といった経験に触れ自らも成長するとしています。


確かにその様な豊富な暗黙知を持つ人であっても、それをどの様に形式知として表現(=必ずしも言語に留まらず音楽や絵画であってもよい)していくかという、技法を身に付けていくことは大切でしょう。自分が持つ経験を拠り所とした考えを形式知として表現できなければ他人はそれを理解することが出来ないからです。暗黙知を形式知に昇華させる過程です。


豊富な形式知を持ってそれに化体しながら自己表現することも大事でしょうし、その作業を自分一人で行うより他人との関係の中で形式知を借りながらそこに当て嵌めることもあるでしょう。その過程では、言葉にならない暗黙知を共有するための信頼関係も必要であり、それ以前に共感しあって初めて成し得る作業だと思います。心理的安全性も確保されてます。


誤解しないで頂きたいのは、暗黙知が形式知と結ばれ語れるというものではなく、暗黙知によってこれまで定石とされてきた形式知の概念を変容させるという意味を持ちます。中には暗黙知をやっとの思いで形式知化したと思ったら、実はその様な形式知が既に存在しているということもあるでしょう。その様な知識は形式知を身に付けた方が早いものと思います。


いま望まれる暗黙知というものは、それに気づき形式知化することにより人間的成長に結びつくもの、またその結果として新しい形式知を生み出す創造力に結びつくものだと思います
。既に概念として定義づけられている形式知同士をただ単に重ね合わせても何も生まれてきません。それを為せる方法は、そこに暗黙知が介在している場合だけに限られるでしょう。


これまで暗黙知を形式知化するのは一部アーティストのみと考えられてきましたが、これからの社会ではこの地球に生きる全ての人が新しい形式知を創出することが望まれます。その様な社会にしていく為には「競争」でなく「共創」することが大切でしょう。その結果として、将来を描き切れない閉塞感に別れを告げて、輝かしい将来を描き出すことが可能です。


今日もありがとうござます!
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