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JALとANAの地上業務シェアリング!

皆さん、おはようございます!
ふと、高校時代に年末年始のアルバイトでJALの旅客機の機内清掃を行っていたことを思い出しました。趣味が高じたアルバイトでしたが、仕事というよりも毎日が楽しかったことが思い返されます。片道2時間余りの通勤時間がかかるにも関わらずそれすら楽しかった。



宿敵の日本航空(=JAL)と全日本空輸(=ANA)が、2024年4月より空港の地上業務を担う「グランドハンドリング」の一部作業で社内資格を相互に承認する仕組みを導入するそうです。対象業務は両社の委託先が同じグランドハンドリング事業者で、飛行機の移動や手荷物の搭降載・搬送などの「ランプハンドリング」業務の資格を相互に承認します。


2社が個別に設けている資格が実質的に共通化されれば作業員が両社の作業に従事でき、要員の確保がより容易になると考えられます。深刻化する人手不足の影響が競合する2社間で
、雪解け水の如くグランドハンドリング業務といったところで協力関係を持つことは良いことです。グランドハンドリング業務に従事する人は全国に1万1600人もいるそうです。


JALかANAのどちらかの資格を取得すれば両社の作業が可能になるため、資格取得に向けた訓練時間を大幅に短縮することも見込めます。従来は同じ作業内容でも、それぞれ別の資格を取得するための訓練が必要で、両社の作業に従事できる作業員の要請に時間がかかっていたそうです。レギュレーションという形式より経済合理性を優先するということです。


JALとANAが業務委託をしているグランドハンドリング会社が同じ仙台空港や鹿児島空港など国内10空港で働くスタッフが対象になるそうです。地方空港を中心にグランドハンドリング人材の不足が深刻で、空港により外国航空会社の就航受け入れまでが難しくなるという問題も起きているそうです。人手不足問題はますます深刻化することが考えられます。


考えても見ましたら、業界の尾である両社がいがみ合ってれば、その付けは利用者に回って来ることになりますので、もっと様々な業務で両社が手を組むべきでしょう。旅客機整備用のパーツも両社間で貸し借りすることにより各社で保管在庫を減らす取り組みをしているという話も聞きます。それなら両社が共同で機体を整備する会社を設立しても良さそうです。


安全運航という航空会社にとって経営の根幹である技術まで共有してしまったら、会社を隔てる壁が無くなってしまいます。でも、よくよく考えてみれば、利用者からみて両者を隔てるものは赤いか青いかというサービス精神に裏付けられたブランドの違いしかないようにも見えます。使用している機材もボーイング社製かエアーバス社製しかなく差がありません。


厳密にいえば同一メーカー同一機種を両社が使用していますが、例えばコクピット(=操縦室)で使用されている計器類は、両社で異なるメーカーのものを使用している場合もありますので、パイロットが両社を相乗りしてどの旅客機でも操縦できるという訳ではありません
。運輸省航空局の厳しい規制もありますでしょうし、事故でも起こされては困るでしょう。


それでも、その様な異なる計器類やパーツは一部であり、多くのパーツは共通化されています。その事実に視点を充てれば両社で手を携えて経済合理性を追求する可能性はまだまだあるものと思います。この手の話は、航空会社固有の問題ではなく、巷に溢れていると思います。必要なことは、供給者の論理に立つか需要者の論理に立つかという違いに過ぎません。


今日もありがとうござます!
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