皆さん、おはようございます！
週１回ペースで愛車のロードバイクに乗るようになって１ヶ月余りが経ちます。ようやくサイクリング車を乗りこなす感覚が戻ってきたところで楽しくなってきました。徐々に乗っている距離を増やしていき、秋のサイクリングシーズンには少し遠出をしたいと考えてます。

日本の現代社会の問題は、先行き不透明な中で人々がこれからをどの様に生きていくべきか迷いがあることだと思います。言い方を変えれば、なかなか将来に対して夢を持ち難くなっていることもあります。人間というものは、本来、なりたい自分やありたい自分を描きながら、そこに近づいて行くことにより成長していく存在なのですが、その力が弱まってます。

それは、これまでの高度経済成長から現在に至るまでの、単調な右肩上がりの線形を描いている社会であれば、誰しもそんな将来に対する希望や夢を持っていなくとも、護送船団方式の会社に身を寄せていれば、給料も上昇するしポジションも自動的に上がっていくことから
、欲求を満たすことが出来たのですが、経済の成熟化によりその様な前提が失われてます。

そうでなくとも日本の経済は、欧米諸国も羨むような経済成長を遂げた成功体験を持ち、その様な満たされた社会の中で受け身的に生きてくれば、物質的な欲求を満たすことは出来たかもしれませんが、精神的な欲求を満たすまでに至っていないといえるでしょう。更に教育制度だって、その船団に馴染む多くの人材を輩出することを前提としているので尚更です。

日本人は、これまでの満たされた環境から、突如として個々人が希望や夢を描き自律的に行動する環境に放り出された様なものですから、どんなに優秀なエリートビジネスマンだって精神的に混乱するのはあたり前だと言えるでしょう。その様な時代的背景と時を同じくしてうつ病などの精神疾患を患う人が増えているのも、あたり前と言えばあたり前のことです。

その様な社会を経験したと言っても戦後数十年のことであり、明治維新以降、戦前に至るまでを生きてきた人々は、そんな経済環境の派手さは経験していませんが、自ら希望や夢を描きそれを追い求める気骨ある方が多いものと思います。その様な世代もこの社会からいなくなり、成熟した経済を謳歌した団塊の世代が７０代を迎えるようになってしまっています。

現在の先行きが見通し難い社会は一時的なものではなく、これがあたり前の社会の姿だと捉えた方が良いでしょう。むしろ、これまでの単調に成長し続ける社会の方が異常であったと理解すべきです。もうベルトコンベーアーの様な社会に戻ることはありません。鬱ろい易い不透明な社会の中で、しっかりと自分自身を持って、成長しながら生きる必要があります。

その為には自分に出来ることを充分に理解した上で、社会との関わりを感じながら、将来のあるべき姿を思い描くことが必要です。それは、言うは易く行うは難し、これまでの社会に慣れ切ってしまっていますと、そんな簡単に出来ないことかもしれません。五感をフルに活用しながら、自分の心の奥底にある叫びを感じ取ることであり考えることではありません。

そのプロセスは、独り自分の暗黙の経験に触れることであり、日常の喧騒や獣道の様な行動パターンから離れ、瞑想にも近い自己内省をすることとも言えるでしょう。独りでは上手くできないのでメンターが居た方が安心して自らの暗黙の経験に触れる経験ができるようです
。混沌とした道なき道を進んでいくということは、精神文明の到来を予感させるものです。

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