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ビジネス再考!

皆さん、おはようございます!
アート作品というものは、本来、営利を目的とせずアーティストの心の叫びを表現していくものだと思います。ではどうやって生計を立てるのかということと矛盾してしまいますが、売れる作品をつくるために表現している訳ではないということに留意が必要だと思います。



渋沢栄一翁の論語と算盤は、事業における理念と採算のバランスがとれている必要があることを教えてくれます。では、そのバランスとは事業採算をとることを先に考え、後からお金が付いてくるのかといいますと、決してそのようなことはなく、先に思いや志に従って事業を描き出すことにより、後からお金が付いてくると理解することが正しいものと思います。


両方を同時に考慮しながら事業構想することは、出来上がった事業にどうしてもお金の匂いがしてしまうものです。ピュアな気持ちで、社会に受け止めて貰えるビジネスを考え抜くことが大切であり、ビジネスデザインが形づくられてから、採算性を意識してビジネスモデルを組み上げていく必要があるでしょう。ビジネスモデルよりもビジョンの方が先行します。


よく経営の本を見ていますと、ビジネスモデルの良し悪しやキャッシュポイントが語られることが多いのですが、それは具体的な戦術論であり、それ以前の問題としてそのビジネスを創出しようとする人が事業にどの様な存在意義を込めているかを見てとることが必要なのです。その事業の存在意義は、たとえ戦術が変わろうとも将来にわたり変わらないものです。


その傾向は、単調に事業をマネジメントしていれば大過なく利益を出すことが出来た高度経済成長期から今日に至るまでとは異なり、これからますます強まって来るものと思います。
経済合理性に裏付けられた機能的に洗練された事業よりも、見ていてどこか人間臭さを感じさせる事業の方がお客様に対しても安心感を与えるのは、商品のみならず事業も一緒です。


それは時代が、合理的な機能性よりも情緒的な精神性に目を向け始めていることにもよります。未だファイナンスの世界では前者が重きを置いていますが、それは余りにも近視眼的かつ過去の方法論に従って事業を理解しようとしているからではないでしょうか。ファイナンスが将来の予測計数を取り扱うのなら、もっと事業を取り巻く人間模様を理解すべきです。


もちろん事業を営む為には貨幣資本が必要であることを否定するものではありません。貨幣資本は付加価値を生み出す事業なしには自己増殖するものではありません。貨幣資本を金融資産に投下してリターンを得ている様に見えますが、それを突き詰めれば全ての金融資産というものは必ず事業からの利潤に引き当てられていることを理解している必要があります。


だから、最近は事業を評価する時にビジネスモデルを客観的に俯瞰するだけではなく、それを担っている役職員が何を考え、どの様な事業の存在意義をもってそれを生かして行こうとしているのか、またそれと供に彼等彼女等の人間的な自律度合いを注視するようにしています。先行き不透明な時代は、事業効率性のみならず、思いや意志が不可欠になるからです。


事業に携わる方の思いや意志が明確であれば、どの様に先行きが不透明であっても、自らの行動はブレることなく安定するものであり、事業も明快に運営が為されるものと思います。
社会に対して心を開きながら世の中の動きを受け止めていますと、物事を厳格かつ定量的に掴むことの限界と人間を感じ取る感性が大切であることに、自然と目が向く様に成ります。


今日もありがとうございます!
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