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西武池袋本店へのヨドバシ出店!

皆さん、おはようございます!
昨晩は、老翁創業者が参加する今年初めての新年会がありました。昨年までとは異なり、飛び入りで末席に参加させて頂いた感じです。私の存在が老翁創業者の目に留り「なんだかんだ言って、君はいつも徳=得な存在だな」の一言。周囲からの笑いを誘っていた次第です。



西武ホールディングス(=HD)の後藤高志社長は、不動産の一部を保有する西武池袋本店に家電量販店大手のヨドバシホールディングス(=HD)が出店を検討していることを巡り同店を買収する米投資ファンドなどと話し合いをする必要があることを強調しています。池袋が家電量販店の激戦区になるイメージが先行するのは好ましくないとの考え方からです。


一方、東京都豊島区の高野之夫区長は、西武池袋本店にヨドバシHDの出店が取り沙汰されていることを受けて、高級ブランド店などが営業している西武池袋本店低層階に家電量販手が入居することに難色を示しています。高級ブランド店が退店し、街並みが代わることへの懸念を示しており、西武池袋本店のある一画は池袋地区街づくりの要であるとしています。


池袋の街づくりを崩すことのないようにと注文をしており、同店の不動産の一部を保有する西武HDの後藤社長に対して、自らの主張をまとめた嘆願書を提出する異例の事態となっています。西武池袋本店は、土地面積の約50%、建物延床面積の約10%を西武HD傘下の西武鉄道が保有していることから、不動産権利者の立場を通して意義を表明する格好です。


西武池袋本店は、米投資ファンドのフォーレス・インベストメント・グループが来年2月にセブン&アイ・ホールディングス(=HD)から旗艦店である同店を運営するそごう・西武を買収する計画を発表しています。同ファンドはヨドバシHDと連携し、西武池袋本店の一部に家電量販店を誘致する具体的計画を同時に公表していることは記憶に新しいでしょう。


後藤社長は、行政を中心に国際的アート・カルチャーが集まる文化都市として着実に街づくりをしてきた経緯を強調しており、事業者や地元行政、沿線住民など様々なステークホルダーの考えを聞いた上で街に調和する形での展開を目指す必要があるとしています。百貨店事業は厳しい状況ですが、街の文化発信拠点としての役割を担ってきた経緯にも触れてます。


西武池袋本店の「顔」である低層階には「ルイ・ヴィトン」や「エルメス」など高級ブランド店が集積しています。それに対して池袋駅前では、家電量販店の店舗拡大が相次いでおり2021年に池袋東口にビッグカメラが開業し、同年に西口の東武百貨店にはノジマが開業しています。ヤマダホールディングスも池袋駅周辺で大規模店舗を展開している有様です。


家電量販店もここまで来ると、流石に規模の経済を追求しバイイングパワーを効かすビジネスモデルとはいえ、もう業界として先が長くないと受け止めます。これまで郊外にロードサイド型店舗を出店してきて、その出店余地が無くなり都心部での家賃が冷え込んでいると見るや、求められてもいない大規模店舗を都心に出店、もうこれ以上出店余地はありません。


それにも増して、財務面からのみ節操なく採算性を追求する投資ファンドの創造力や感性の無さについて、思わず渋沢栄一の「論語と算盤」を思い出さざるを得ません。時代は大きく変わろうとしています。確かに資本主義社会は営利追及を目的とする枠組みではありましたが、これからは資本を如何に社会に資する様に有効に活用するかが求められてるでしょう。


今日もありがとうございます!
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