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未来の銀行!

皆さん、おはようございます!
代官山の蔦谷書店が更に磨きが掛っています。久し振りに訪れてみましたが、どこまでもお客様の立場にたった売場は見ていて飽きません。ただ書籍を販売するだけではなく、生活シーンにあわせて必要と考えられる商品を取り揃えるなんてなかなか出来ないことでしょう。



東京きらぼしファイナンシャルグループ(=FG)は、2023年度中に、傘下のきらぼし銀行の全ての有人店舗を次世代店舗にする方針です。顧客の操作で電子受付をして勘定処理が完了するよう店舗運営を効率化するそうです。その狙いは、後方事務を担ってきた人員を営業担当者らをサポートする業務に振り向け、低コストの少人数での店舗運営を行います。


来店客の減少で有人店舗のコスト負担が重くなっていることが理由として上げられます。きらぼし銀行に留まらず、何れのメガバンクも店舗統廃合やATMの削減を急いでいることは既にお気付きでしょう。個人顧客であっても、いまやネットバンクがあたり前の時代となっており、銀行が抱える店舗に求められる意味が一昔前に比べ著しく異なっているためです。


きらぼし銀行は、店舗効率化で生じた人財は営業部門に近い部署へ再配置するとしています
。営業担当者が持ち帰った案件の資料作成サポートや、コールセンターで顧客にアプローチする業務などへ振り向けることを想定しています。本年1月にはインターネット専業銀行のUI銀行を開業し、既に口座数約4万5千件、預金残高は約24百億円にも上るそうです。


預金取引は金利の高いUI銀行に、コンサルティングや対面希望の顧客にはきらぼし銀行に
といった相互送客の体制にすることを企図しています。今後はきらぼし銀行からUI銀行への流入を増やすほか、職域や新規顧客へのアプローチを積極化し口座数を増やしていく考えを持ちます。元八千代信用金庫と都民銀行が統合した銀行が新たな銀行像を模索してます。


この10月には外部専門家をトップに据え、オーナー取引や富裕層向けコンサルティングを軸に個人部門を強化する計画で、個人向け営業や営業店支援するPB(=プライベートバンク)推進部を立ち上げています。まずは銀行内の人財を育成し資産運用に関する幅広い提案が出来る体制を作っていく考えです。元々リテールバンクだけに順当な戦略だと思います。


中小法人向コンサルティングを必ずしも得意としない同行にとり、富裕層向PB事業を強化し手数料報酬で糧を得る考え方は、これからの高齢化社会において必ずしもマスマーケットを対象としない地方銀行にとって、あり得る必勝パターンかもしれません。地域に根差したこの様なPBが力を付けて来ますと、メガバンクも規模ばかりに胡坐を掻いてられません。


これからの銀行は、これまでの様に規模に関係なくフルラインサービスを目指すのではなく
、自らが持つ顧客層や銀行員という資源を見極めて、独自業態の銀行を目指していく必要があります。その意味では、他にも中小企業に対する支援(=コンサルティングという業態は第三者的無責任さを感じるので嫌いです)を専業とする銀行が出現しても良いと思います。


ただ単に、融資を行うために審査を行い、融資後のモニタリングを行うのみならず、最初の段階からその中小企業の事業にコミットして、事業リスクをとって供に事業成長させていくベンチャーキャピタルのような、事業への目利き力を最大限に活かす不動産銀行です。そして、それを地域経済を再興するという気概と戦略性を持って取り組んでも面白いでしょう。


今日もありがとうございます!
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