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空飛ぶクルマ!

皆さん、おはようございます!
文明を振り返りますと、それは労働生産性を高めてきた歴史であるとも言えると思います。それにより人々は技術進歩の恩恵を預かってきた訳です。更に技術というものに着目するとそれが暗黙知を形式知化するプロセスの中で培われ蓄積されてきたことが新鮮に映ります。



子供の頃、TVアニメで見た未来都市ではありませんが、渋滞する道路を行きかうクルマを尻目に、クルマが自由自在に空を飛ぶ姿に鮮烈な記憶を持った方々も多いのではないでしょうか。そんな夢物語の様な社会が、50年という時の経過を経て、スタートアップをはじめとする企業の弛まない技術開発により、秒読み段階に入っていることをご存じでしょうか。


日本航空(=JAL)は、2025年度に「空飛ぶクルマ」を使った旅客輸送事業に乗り出すそうです。三重県などで空港と観光地を結ぶ旅客輸送サービスを始める計画です。ANAホールディングス(=HD)も2025年度に同様のサービスへの参入を検討しています。海外でも実用化競争が進んでおり、新ビジネスに見合うルール整備が課題となっています。


空飛ぶクルマは、空を飛び近中距離を手軽に移動する次世代の乗り物です。JALが使う車体(≒機体)は、eVTOL(=電動垂直離着陸機)と呼ぶ2人乗りのドローン型の機体で航続距離は35Kmで、最高時速は110Km/hです。このほど特区である三重県と実証実験や事業化に向けた連携協定を結んだそうです。夢がまた一歩前進することになります。


機体を開発したのは、JALが2020年に出資した独スタートアップ企業、ボロコプターです。リチウムイオン電池に蓄えた電気で複数のプロペラを回して飛ぶ仕組みです。その他にも、米ボーイング、トヨタ自動車がウーバーテクノロジーズより買収した米ジョビー・アビエーション、トヨタ出身者が設立したスカイドライブなどが実用化を目指しています。


JALは、まずは20Kmの近距離圏内を飛ぶ実験を進め、その後さらに地方の都市間を結ぶような50~150Kmの中距離圏のサービスを検証する計画です。事業化の際は、発着ポートを設けやすい空港を起点に観光地をつないでいく見通しであり、最終的には中距離圏内であらゆる場所に行き来するタクシーのようなサービスにしていく構想を持っています。


輸送事業者としてだけでなく、操縦者の訓練や安全管理などの航空事業で培ったオペレーターサービスノウハウを他の輸送事業者に提供し収益を得る仕組みを想定しているようです。
自動車メーカーであるトヨタがeVTOL機の開発に力を入れていますが、実際の運航は実績のある航空事業者に知見があり、空の覇権をどちらが得るかが見どころだと思います。


空飛ぶクルマは滑走路が不要で機動性が強みです。都市内を簡単に移動できるため、交通渋滞の解消に繋がると期待される他、交通手段に乏しい過疎地の移動問題の克服にも繋がると考えられています。JALやANAHDは空飛ぶクルマなど次世代モビリティー事業を成長の柱の一つとして捉えており、旅客輸送のみならず貨物輸送でも期待されることでしょう。


米モルガンスタンレーは、20年後の2040年までに世界の空飛ぶクルマの市場規模が1兆5千億ドル(=約165兆円)に成長すると予測しています。市場成長性の高いイノベーションに、自動車メーカー、航空会社のみならず、宅配業者やタクシー会社による参入機会を覗う動きもあるでしょう。eVTOL管制を制圧した企業が覇権を握る様に思えます。


今日もありがとうございます!
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