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青梅線沿線のホテル事業!

皆さん、おはようございます!
自分の内なる素直な気持ちに耳を傾けることを大切にしています。一人の時間がとれないとなかなか落ち着いた気持ちになれないと思います。そんな時にそっと寄り添ってくれる人がいると、最初は対話であったものが自然と迸るように言葉が口をついて出て来るものです。



JR東日本と地域振興を手掛ける「さとゆめ」が共同出資した「沿線まるごと」がJR青梅線沿いの無人駅や古民家を活用したホテル事業を2024年度中に始めることを発表してます。確か一昨年であったと思いますが、JR東日本と「さとゆめ」が共同出資でJR青梅線沿いでホテル事業を実証検証する発表があったと思いますが、それが具体化した格好です。


JR東日本も子会社を通じて無人駅の駅舎などを活用した有効活用による収益拡大に着手していることは、以前にも発表されています。なぜその様な取り組みに関心を持ったかといいますと地域振興という理由以外にも、大学院時代の同窓生がその子会社の社長を務めているからです。有効活用のアイディアを公募で募り、素晴らしい取り組みには出資もしてます。


一方の「さとゆめ」も採算性を合せるのが難しい地域振興事業に真正面から取り組む姿は素晴らしいと思います。考えても見れば事業というものは、そんなに馬鹿儲けを考えなければ知恵とアイディアで如何様にも成立させることが可能だと受け止めてます。初期投資を抑えながら、如何に魅力的なソフトウエア(=無形資産)を企画販売できるかに掛かってます。


今般の「沿線まるごと」が取り組むJR青梅線であれば、地域住民をホテルの「コンシェルジュ」として巻き込みつつ、奥多摩地域の宿泊需要を発掘するとしています。宿泊施設の名称は「Satologue(=さとろーぐ)」で、JR青梅線鳩ノ巣駅から車で5分ほどの集落内に客室棟を設ける計画です。無人駅をフロントに見立てた、ホテルの地域展開です。


ツインルーム4室の料金は1泊1人あたり4万円からを予定しています。ホテル事業に先立ち2024年3月にも木造建築を改築したレストランと倉庫を改築したサウナを開業するとしています。「さとゆめ」がホテル事業を手掛ける山梨県小菅村では、クルマでしか行けない僻地であるのに多数の外国人旅行者が訪れ、地方創生の成功例として注目されています。


「沿線まるごと」はローカル沿線活性化に向け、青梅線でのビジネスモデルを元に2040年までにJR東日本管轄エリアで30ヶ所以上の展開を目指しているそうです。この「さとゆめ」や「沿線まるごと」のビジネスモデルは汎用性が高く、新たな観光のあり方として一石を投じることになるのではないでしょうか。日本にはまだまだ観光資源が沢山あります。


地域振興の要点は、その地域に雇用を創ることと有形無形の地域資源を活用して域内に資金を呼び込むことです。その資金が地域内で循環するようになれば持続可能な循環経済を創出することが出来ます。その意味で、地域住民をホテルのコンシェルジュに見立てるなんて粋だと思います。ホテルには、生活に必要な様々な機能を事業として配する必要があります。


私が志向している事も地域振興と括ることが出来ます。里山の天然資源を余すことなく活用して商品を企画販売したり、集客に結びつけています。また、町工場が寄り集まる下町では一芸しか持たない町工場を組み合わせバックオフィスをシェア出来れば、ちょっとしたメーカーと伍することも可能でしょう。その為には地域の人々が理念に共感することでしょう。


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会計情報でAI融資!

皆さん、おはようございます!
仕事柄、お客様に金融機関をご紹介することがあります。とあるメガバンクでのこと、創業4年目の伸び盛りの会社をご紹介しましたが、不意にそのメガバンク担当者から電話があり紹介人である私の審査をしたいとのこと。マネーロンダリングでも疑われたのでしょうか。



インターネット専業のGMOあおぞらネット銀行は、人工知能(=AI)を活用して最短即日で審査結果を通知する融資サービスをはじめるそうです。まるで個人向けノンバンク融資の様な手際の良い審査ですが、これが事業者向けフィンテック(=ファイナンスとテクノロジーの造語)のサービスですので、金融機関も随分と変わり行くものと受け止めています。


その仕組みは、弥生という会計ソフトを利用する企業が対象で、財務諸表ではなく会計データーを分析して与信を判断するそうです。確かに会計データーを活用すれば、財務諸表により一定時点の経営成績や財政状態を判断するより、金融機関にとって大切な資金繰りの推移を日々追いかけることが出来ますので、それだけ精緻な与信判断ができるものと思います。


弥生子会社、アルトアが手掛けるAIを使った会計データ分析システムを利用すれば、1年以上の会計データーを分析することによって、取り引きの日時や売掛金・買掛金などの勘定科目、金額を活用して、時系列で資産の推移やキャッシュフローなどが分かるばかりか、必要運転資金を算出することも訳のないことでしょう。それほど難しい技術ではありません。


融資額は100万円から3000万円の範囲で、金利は0.5から8.5%の固定金利。返済期間は最長3年となっています。資金使途も運転資金にも設備資金にも利用できるそうです。GMOあおぞら銀行としては、比較的規模の大きい企業にも取り引きを広げることを狙いとしている様です。オンラインで申し込み、最短で即日で審査が終わる仕組みなのです。


住信SBIネット銀行もそうですが、GMOあおぞら銀行は法人ネット普通預金口座開設の先駆けでもあります。市中店舗を構える銀行とは異なり、お客様とのやり取り全てをオンラインで行っていますので、ビジネスモデルが全く異なるばかりか、財務構造も店舗やその行員を持たない為に軽投資で済むものと思います。その分のコストをお客様に還元できます。


今回の最もポピュラーで普及してる会計ソフト弥生会計の会計データを活用した与信審査は
、きっと若い世代の経営者のハートを掴むことでしょう。それは合理的で理に適っているからです。GMOあおぞら銀行としては、与信審査によりお客様企業の金利設定をどうするかという格付部分で大いにAIデーターを活用して効率的な運用を図りたいものと思います。


但し、このAI融資が万能かと言えば、お客様の母集団ピラミッドに例えるなら全てのお客様に対応できる訳ではなく、最大公約数的な一般的な企業にしか適用できないという問題もあると思います。それは一般的にあり得るだとうと想定される母集団の会計データーを持つ企業にのみ適用できるのであって、特殊な企業や新興企業の審査は難しいものと思います。


与信審査業務は、その大方をAIによって置き換えることも可能でしょうが、その醍醐味は一般的なら与信供与することが難しいと考えられる企業に対しても、いかに資金を還流させ成長に導くかということにあります。最後は人間による目利き力がものを言います。それは暗黙知の世界であり、AIのような先端の形式知だけでは対応することが難しいものです。


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経営改善計画!

皆さん、おはようございます!
若きデザイナーとの話しの中で、経営改善計画を策定する要諦は徹底的に経営者の思いに耳を傾けビジョンや事業計画を描き出すことにあると伝えたところ、数字で表現するかビジュアルで表現するかという違いはありますが、デザインのプロセスと同じだと言われました。



経営改善計画を事業再構築計画という言い方をすることもありますが、要はこれまでの低迷する業績を立て直すために現有の事業資源を活用し、それをこれまでとは異なる観点からとらえ直し、移り変わり行く市場環境に合致するように有機的に再結合することにより、新しいビジネスモデルに改編することにあります。単に生産効率を高める改善とは異なります。


考え得るべき内容としては、その企業や事業の創業時からの歴史的背景を知ることから始まります。もちろん、その企業や事業におかれた現状の業績や取扱商品、取引先などのアウトラインを把握した上での話です。それにより、どうして業績が低迷しているかについて凡その見立てが出ますので、その仮説を一つずつ検証していけば課題が浮かび上がってきます。


それから、今後の企業や事業のあるべき姿を明らかにしていく為には、現経営者がどの様な意志を持って事業を成し遂げたいと考えているかを知る必要があります。企業や事業を脈々と受け継がれた理念に基づいて、後継者が先代の意志を守り抜いていくことも必要ですが、それだけでは情報社会の移り変わりの速い市場環境の変化には付いてはいけないでしょう。


伝統を守りながらも、現経営者の意志を重ね合わせて行く必要があります。それがないと企業や事業に魂を込めることが出来ないばかりか、準拠すべき判断軸を持つことが出来ないでしょう。その様な意志を持たない経営者が実に多いものと思います。なぜその事業を遣りたいかは、先代の意志に拘わることなく経営者個人が生きてきた経験の中にしかありません。


そして、それを実現するためには、それを成し遂げる為に必要なスキルやノウハウなど、自らに出来ることが備わっており、また社会からそれが求められているという使命も味方につけるべきです。その上で揺るぎない経営者の意志を経営理念まで昇華させ、それを受ける形でMVV(=ミッション、ビジョン、バリュー)まで落とし込んでいく必要があるのです。


ここまでのプロセスは、本当にカウンセリングでも行っている様に相手に成り代って相手を理解しようとする傾聴力と理解力が不可欠となります。決して行ってはならないのが、経営者の言うことを鵜呑みにしてしまい、資料作成者の意志が混在してしまうことでしょう。この辺は聴く側に訓練が必要ですし、「経営力再構築型伴走支援」が参考になると思います。


この後は、ビジネスモデルや事業プランを描き出していくプロセスとなりますが、経営者個人のキャリアデザインシートを踏まえて、企業の経営デザインシートが充分に納得できる内容にまで仕上がっていれば、経営者との意見交換を通じながら内容を詰めていくことが可能となります。こちらから考え得る幾通りかのモデルプランを通じて内容を深めて行きます。


私がコーポレートファイナンス出身だから、数値で財務諸表を表現していく様に思われがちですが、それは一番最後の仕上げであり、それ以前にビジネスモデルを描き出していくことが大切なのです。定性的に活字で表現していくより、ビジュアルにポンチ絵や図示化した方がイメージし易いものと考えます。このプロセスを経営デザインと言うのかもしれません。


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