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中小ECプラットフォーマーACROVE!

皆さん、おはようございます!
昨日、大江戸線西新宿5丁目駅から丸ノ内線新中野駅まで4Km程度を歩きながら散策を楽しみました。途中で土曜日の14時以降しか営業していないレコード店や音楽に拘りをもったカフェ、シェア棚を持つ書店に立ち寄りながら。久し振りに良い運動をしたと思います。



電子商取引(=EC)事業者の販売支援を手掛けるスタートアップACROVEが、日本郵政キャピタルなどを引受先とする第三者割当増資で約5億円を調達してます。併せて静岡銀行などから、新株予約権付融資や借入で約6億円を調達しています。後継者不在の中小EC事業者の買収に充てる計画です。資金調達も去ることながら面白いビジネスを営んでます。


ACROVEが受け皿となって事業継続を支える考えです。増資は静岡銀行系ベンチャーキャピタル(=VC)や広島銀行系VCなども引き受けてます。これだけの金融機関から資金調達に成功している背景には、やはりECビジネスがまだまだ伸びて行くものと考えられているからと、このACROVEのEC事業承継という時代に合致した展開にあるでしょう。


ACROVEは、2020年に開始したECプラットフォーム事業をさらに拡大するため2023年6月に中部支店を開設し、9月には東北支店を開設しています。「まだ、知られていないだけ」の素敵な商品とその想いを全国に届けるため、現在では全国160社を支援しています。昨今、地方の中小メーカーがEC事業を手掛ける例が増えているからなのです。


また、後継者不在や人手不足により事業継続に課題を抱える事業者に対し、事業承継型M&Aを実施しており約1年で7件のM&Aを実現しているそうです。この度調達した資金をもとに、全国の事業者へ売上最大化を図る支援サービスの向上と拡充、事業者様の課題解決策の一つとしての事業承継型M&Aに注力していくとしています。創業5年でこの勢いです。


また、事業領域の拡大に向けてアライアンス(=事業提携)も強化し、地方活性化の一助となれるように貢献していきたいとしています。地域経済の活力を高める志を同じくするACROVEですが、そのコアとなる事業資源は、EC売上の最大化を実現する独自開発のBIツール(=販売意思決定に必要なデータ収集・分析・配布を意味します)にあるようです。


きっと地域の中小メーカーが立ち上げたECサイトにBIツールを連携させることで、EC売上の最大化を図っているのでしょう。それはACROVEからすれば、地域ちいきに存在するECサイトをネットワーク化して囲い込む(=プラットフォーム化)ことになるでしょう。そうやって地域の中小企業と関係を持っていると当然に事業承継の話しに出会います。


それをM&Aにより買収するという考え方ですが、ECサイトのみならず地域中小企業の本業であるモノづくりまで取得して、その後の取り扱いをどの様に考えているのでしょう。プレスリリース資料の末尾にアライアンスを強化するとあります。同業者に売却して業界再編でも考えているのでしょうか。本業から離れる虚業には手を出さない方が良いと思います。


最後に、今回のACROVE資金調達に関して、日本郵政キャピタルが出資していることについて、面白いところに目を付けた出資だと思います。ふるさと宅配便ではありませんが地方のECサイトが活性化すれば当然に物流が動きますので、日本郵政が積極的に地方版ECサイト事業に関わっていくことは、将来に向けた地方郵便局の活性化にも繋がるでしょう。


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起業家インキュベーションの様々!

皆さん、おはようございます!
一通の封書が届いていた。内容を見てみると年末調整で使う生命保険の掛け金計算書ではないですか。つい1~2週間前まで真夏日の下で夏の服装をしていたと思いきや考えてもみれば秋も駆け足で通り過ぎようとしており、もうすぐそこまで冬が到来してる足音がします。



スタートアップ支援の動きが関東圏でも加速しているよう様です。東京都や埼玉県は起業家向けのインミュベーション施設の新設を急ぎ、茨城県は米国で投資家向け説明会を開催しています。栃木県では自治体の支援メニューを活用し、耕作放棄地を利用した農業経営に乗り出すユニークな企業も生まれいるようです。それ自体は社会の流れに沿ったものでしょう。


国内スタートアップの大半が集中する東京都は、国内外のベンチャーキャピタル(=VC)や企業、大学、行政が創業まもない企業を支援する「Tokyo Innovation Base(=東京イノベーションベース)」を2024年5月に有楽町に開設する計画です。想定するのはモビリティ技術やバイオ技術、航空宇宙技術など先端分野を視野に入れます。


東京都はスタートアップ戦略「Global Innovation with STARTUPS」に基づき、ユニコーン数10倍、起業数10倍、行政とスタートアップの協働プロジェクト10倍を目指す「未来を切り拓く10×10×10のイノベーションビジョン」の実現に向けた展開を進めているそうです。確かに政府が実施するより実効性が高いのでしょう。


東京からイノベーションを巻き起こすことを目指し、国内外からスタートアップやその支援者が集い、交流する一大拠点「TOKYO Innovation Base」のプレオープンイベントが本年の11月27日に行われるます。だからでしょうか、東京都は都内の要件を満たしたコワーキングスペースにインキュベーション施設としての認定も行っています。


これからの日本経済の活力を高めていくには、やはり時代に合致した新しいビジネスを生みだす必要があると思います。それはスタートアップのみならず業態転換を目指す第二創業中小企業であっても経済効果は同じでしょう。それも先端技術に限定することなく、手の届き難い社会の枠組みを対象とするビジネスにももっとスポットを充てるべきだと思うのです。


第二創業者を含む起業家が、どんなに素晴らしい技術やアイディアを持って、そこに様々なVCや企業、研究機関などが群がってお金を投下し、技術をストレッチしたところでビジネスとして花開くかは、また別次元の話しであることにも留意が必要です。なぜなら、そのコアとなる技術やアイディアをビジネスに置き換えるには、また別の素養が必要だからです。


外形的に企業の形を整えることは簡単ですが、必要なことはその箱にどうやって魂を込めるかです。それは起業家に「自ら出来ること」「将来あるべき姿」「社会的な使命」を理解した上で、現在やるべきことを明確に理解している必要があります。なぜなら、それがブレなければ、どんなに経営で紆余曲折があってもそれを甘んじて受け入れられるからなのです。


様々なインキュべーション施設があります。その多くは専門家という先生が教え、それを起業家たる生徒が学ぶという形態が多いと思います。しかし、起業家に必要なことは、自ら課題設定をして自ら学びながらその答えを見出して行くことだと思います。だから、教えるのではなく自ら気づきを得るための伴走者としてのメンター型支援を目指したいと思います。


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FP&Aとカウンセリング!

皆さん、おはようございます!
高校時代、数学、物理、地学のテストはいつも満点でしたが、古典、漢文は赤点で進級判定会議で名前が挙がる常連でした。理系科目はゲーム感覚で楽しかったのことを覚えてます。
公式を丸暗記することなく、なぜその様な定理が導き出されるのか理解していたからです。



FP&Aとは、財務分析と計画管理とでも捉えれば良いでしょう。経営や事業を主に財務や会計面から、その成果を分析して計画に結びつけるプロセスを管理する業務であり、日本でも経営企画や経理といった部署が担っているのですが、海外の企業のようにCFOが統括するFP&A部署として確立している企業は少なく一部先進企業で導入されているのみです。


20年余りのサラリーマン生活を振り返ってみますと、将来の数字を取り扱う財務と過去の数字を取り扱う会計という専門性をバックボーンに、事業計画を立案し契約書として取り纏めたり、経営計画を立案しM&Aや会社再建を行ってきていますので、当時は未だ海外でもFP&Aなどという概念すらありませんでしたが、それを地でやってきたものと思います。


そして現在は、その時の経験を生かし中小企業の事業再構築やスタートアップ企業の起業の伴走支援を行っている訳です。それら企業の経営者や創業者をはじめとする方々に向き合っている訳ですが、どうしても一定規模の企業とは異なり人間関係が濃くならざるを得ません
。財務数字などには現れない経営者や創業者のメンタルな部分が大きく事業に左右します。


自分自身の気づきとして、経営や事業の状況を分析して計画を立案する以前に、中小経営者の事業に向き合うメンタル面が整っているかどうかが、事業に大きな影響を及ぼすことがあります。意外に世の多くの中小経営者は、創業経営者であろうと、二代目以降の経営者あであろうと、なんとなく勢いで経営に携わっており息苦しくもがいている方が多いものです。


経営に携わる前に心構えを整え、満を持して事業に携わっていく必要があるのですが、そのことが意外に知られてません。逆に言えば、経営に携わる前にその心構えを整えられれば事
業を成功に導く確率が飛躍的に高まることになります。経営者として事業に携わるということは、紆余曲折ある事業に対してどこまでも折れない心を持ち続けることが大切なのです。


それは「なぜ、その事業を営みたいか?」ということに向き合うことです。ご自身の過去から将来に繋がる道のりの中で、現在なにを為すべきかということを俯瞰出来ていることが大切だと要約できるかもしれません。人間って、自分で自分のことは意外と理路整然と理解できない生き物だと思います。それは形式知を頭で考えるレベルではなく暗黙知の世界です。


人間は、理路整然と理知的な言動をとっているようで、その様な頭を使った形式知だけでは捉えられないものであり、過去から今に至る経験を通して感じとってきた暗黙の言葉に出来あい感覚的な知識によって判断し行動していることは良く知られたところです。そこに気づきを与え言葉で言い表せる形式知に昇華した時に、人間として一段成長するものなのです。


だから、経営者は少なくとも自らが営む事業について、明確に形式知化している必要があるのです。ただし、そのプロセスは一人自問自答して得られるものではなく、他者とのコミュニケーションを通して多くの気づきを得るものです。その役割として、FP&Aとして事業のプランニングを行う以前に、カウンセラーとして経営者に向きあうことが大切なのです。


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