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会計情報でAI融資!

皆さん、おはようございます!
仕事柄、お客様に金融機関をご紹介することがあります。とあるメガバンクでのこと、創業4年目の伸び盛りの会社をご紹介しましたが、不意にそのメガバンク担当者から電話があり紹介人である私の審査をしたいとのこと。マネーロンダリングでも疑われたのでしょうか。



インターネット専業のGMOあおぞらネット銀行は、人工知能(=AI)を活用して最短即日で審査結果を通知する融資サービスをはじめるそうです。まるで個人向けノンバンク融資の様な手際の良い審査ですが、これが事業者向けフィンテック(=ファイナンスとテクノロジーの造語)のサービスですので、金融機関も随分と変わり行くものと受け止めています。


その仕組みは、弥生という会計ソフトを利用する企業が対象で、財務諸表ではなく会計データーを分析して与信を判断するそうです。確かに会計データーを活用すれば、財務諸表により一定時点の経営成績や財政状態を判断するより、金融機関にとって大切な資金繰りの推移を日々追いかけることが出来ますので、それだけ精緻な与信判断ができるものと思います。


弥生子会社、アルトアが手掛けるAIを使った会計データ分析システムを利用すれば、1年以上の会計データーを分析することによって、取り引きの日時や売掛金・買掛金などの勘定科目、金額を活用して、時系列で資産の推移やキャッシュフローなどが分かるばかりか、必要運転資金を算出することも訳のないことでしょう。それほど難しい技術ではありません。


融資額は100万円から3000万円の範囲で、金利は0.5から8.5%の固定金利。返済期間は最長3年となっています。資金使途も運転資金にも設備資金にも利用できるそうです。GMOあおぞら銀行としては、比較的規模の大きい企業にも取り引きを広げることを狙いとしている様です。オンラインで申し込み、最短で即日で審査が終わる仕組みなのです。


住信SBIネット銀行もそうですが、GMOあおぞら銀行は法人ネット普通預金口座開設の先駆けでもあります。市中店舗を構える銀行とは異なり、お客様とのやり取り全てをオンラインで行っていますので、ビジネスモデルが全く異なるばかりか、財務構造も店舗やその行員を持たない為に軽投資で済むものと思います。その分のコストをお客様に還元できます。


今回の最もポピュラーで普及してる会計ソフト弥生会計の会計データを活用した与信審査は
、きっと若い世代の経営者のハートを掴むことでしょう。それは合理的で理に適っているからです。GMOあおぞら銀行としては、与信審査によりお客様企業の金利設定をどうするかという格付部分で大いにAIデーターを活用して効率的な運用を図りたいものと思います。


但し、このAI融資が万能かと言えば、お客様の母集団ピラミッドに例えるなら全てのお客様に対応できる訳ではなく、最大公約数的な一般的な企業にしか適用できないという問題もあると思います。それは一般的にあり得るだとうと想定される母集団の会計データーを持つ企業にのみ適用できるのであって、特殊な企業や新興企業の審査は難しいものと思います。


与信審査業務は、その大方をAIによって置き換えることも可能でしょうが、その醍醐味は一般的なら与信供与することが難しいと考えられる企業に対しても、いかに資金を還流させ成長に導くかということにあります。最後は人間による目利き力がものを言います。それは暗黙知の世界であり、AIのような先端の形式知だけでは対応することが難しいものです。


今日もありがとうござます!
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