誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

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物事の本質を見極める!

皆さん、おはようございます!
窓辺に冬の景色を満喫しながら、清々しい午前中を過ごしています。ガッツりと仕事をするでもなく、BGMを聴きながらマイペースで自分の時間を楽しんでいます。心身ともに力むことなくリラックスして素直な自分でいられる時が、最も自然体で自分らしいと思います。



時間に追われることなく自分らしくいられる時が、五感が冴えわたり様々な客体をありのまま受け止めることが出来るものかもしれません。直感的なインスピレーションで物事の本質が浮かび上がって来るものです。頭で考えることなく身体で感じることによって、これまでの紆余曲折ある経験が積み重ねられた暗黙知が様々な気づきを自分自身に与えてくれます。


自然と自分の心身が一体となった感覚と言ってしまうと、少しスピュチュアルに受け取られてしまいそうですが、本来、人間の健全なメンタルというものは自然循環メカニズムの中に包摂されていると捉えれば、なにも不思議はないでしょう。この感覚は日本人だけが持つ精神性かもしれませんが、これからの将来の見通しが立ち難い時代において大切なことです。


その様な人間としての動物的な感覚を呼び覚ましながら、これまで蓄積してきたスキルやノウハウといったものと混じり合えば、人間の能力というものは際限なく成長し続けるのだとうろ思います。その時に「目利き力」といった能力が最も発揮されるのでしょう。目利き力というものは、頭だけで捉えるものではなく五感をも総動員して客体を俯瞰することです。


私はコーポレートファイナンスを専門としています。その40年近くにも渡る経験を通して蓄積してきたものは専門知識でもありますが、それ以上に暗黙知として蓄えられた人を見る眼かもしれません。世の中の全ての専門性といったものは、人が人間としてより良く生きるための葦のようなものでしょう。それは人間と人間の関係を調整すべきものだと思います。


コーポレートファイナンスは、ポートフォリオ理論、CAPM、Value@Riskなど
、統計理論を駆使した様々な金融工学に裏付けられた考え方によって成り立っています。しかし、それらを活用していくらリスクとリターンを計算したところで、それだけを利己的に鵜呑みにしていては、他者との関わりが希薄になるだけでありより良い社会が築けません。


それを自分の為でなく他人のために利他的に活用しようとすると、相手の立場に立って物事を考える必要が出てきますので、必然的にそこに利害関係が生じることになります。それを対立させることなく円満に調整するためには、互いの共通目標を共感しあって相手を理解することに努めることでしょう。人間は性善説のもと気づきを通してどこまでも成長します。


相互に関係しあいながら互いに成長していくことが、これからの社会の理想形でしょう。その様な関係を築くことによって個々人が持つ暗黙知を形式知化し易くなりますし、それは人間に唯一与えられた創造力を発揮することにも繋がります。この様に、あらゆる専門性は本来、人間を理解し人間関係の調整することに通づるものでなければならないと考えてます。


コーポレートファイナンスを通じ、よく契約行為と経済価値の観点から人間の営利活動を見極めるという表現をしますが、それは人間の心理を踏まえながら表出される行動とその結果として創出される個々の事象の価値を感覚的に受け止めていると言い換えることが出来るのです。その為には、日頃から他者の気持ちを受け止める感性を磨き続けることが必要です。


今日もありがとうござます!
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観光再生マネー!

皆さん、おはようございます!
取引先との呼吸がピッタリ噛み合う、その様なことが一日のうちに幾つか重なると流石に嬉しくなるものです。でも、それって自分自身の気持ちの持ちようかもしれません。自分のことを超越して取引先に対して誠意を尽くしていれば、必ず帰ってくる成果かもしれません。



中小企業基盤整備機構が観光産業の再生事業に参入するそうです。投資ファンドを通じ成長資金を供給し、旅館や食産業、プロスポーツクラブなどに幅広く支援する計画です。新型コロナウイルス禍で債務を抱え、設備投資や人員増強のための資金が不足する企業が多いことへの対応です。3つの民間ファンドに総額100億円超を出し、構造転換を後押しします。


製造業を中心に投資してきた中小機構が観光支援に乗り出すのは初めてのことになります。観光業ではポストコロナで需要が急増しても供給側の体制が整わないケースが増えているそうです。ファンド運営のPROSPER(=プロスパー)がホテルやレストラン、婚礼で経営ノウハウを持つプラン・ドゥ・シーと組み観光特化型ファンドへの投資を募っています。


既に三井住友信託銀行やゆうちょ銀行、福岡銀行が同ファンドに出資ていますが、中小企業基盤整備機構も50億円の出資契約を結んだそうです。ファンド総額は200億円規模で、運用期間は10年程度を想定しています。多分に政策的な立場の中小企業基盤整備機構ですが、政府が応えきれないニーズを補完することを目的に投資先の公募を行ったのでしょう。


その他にも、食産業に特化した中堅・中小企業向けのテーマ型ファンドにも資金を投じる計画です。日本成長投資アライアンスと食産業の事業承継を手掛けるまん福ホールディングスが運営するファンドににも50億円を出資します。更には、宿泊業再生に特化したコンサルティング会社であるリアルクオリティが運営するファンドにも35億円を出資しています。


観光再生に力を入れるのは良いことですが、それ以前に未だ観光再生事業に特化したファンドが珍しいなかで、それらファンドを育成するという意味も多分にあるでしょう。また、それらファンド運営者をどの様に選別したのかも興味が湧いてきます。3つのファンドに共通するのは、経営ノウハウを持つ事業会社や自ら事業を行っている会社との協業が特徴です。


観光産業というユニークなファンドを運営する事業者に的を絞っている様にも思えます。中小機構が観光支援に乗り出すのは、人手不足の背景にある低賃金を解消したいとの狙いがある様です。プロスパーへの投資は、プラン・ドゥ・シーが運営に参画、自らリスクを取って施設やサービスの付加価値を高めて賃金の底上げに繋がるという判断が働いたのでしょう。


独立行政法人である中小機構という公的団体から投資を受けるということは、それなりの制約も多いものと思います。今般投資を受けるファンドの知名度は決して高いとは言えないと思いますが、中小機構から資金を投資して貰うことにより、ファンドとしても知名度の向上につながることでしょう。その意味では、可成りのリスクマネーを中小機構は投資します。


もう一点、ファンド自体には投資先事業を再構築したりモニタリングするには限界が伴います。あくまで投資した資金管理の領域を越えられない事から、投資先である業界に対する知見を持つ事業会社やコンサルティング会社と協業することは先駆的な事例として、率直に興味を持てます。それら事業会社なども、ファンド資金を活用して事業展開できるからです。


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好きこそものの上手なれ!

皆さん、おはようございます!
人は、他人を表面的にしか見ないということが往々にしてあります。それでは経営者として務まらないものと思いますが、経営者自身の経験のないことを理解しようにも限界があるから致し方ないのかもしれません。それでも一芸に秀でていれば大抵のことは理解できます。



コーポレートファイナンスと付き合ってきて40年足らずになります。偶々、バブル経済絶頂期の信用金庫時代に不動産向け融資営業の土地有効活用で賃貸住宅事業の事業計画を立案したことがはじめの一歩となります。見よう見まねでガイドラインに沿って作成したことが思い出として新鮮に蘇ってきます。それから趣味のように会計の勉強を勤しむ毎日でした。


それが40代の手習いで大学院でコーポレートファイナンスを専攻し会計学を学ぶようになるとは予想もしていませんでした。独学で会計基準をマスターしていたものの、それを論理的に体系づけることが出来たという意味で学ぶことの楽しさを実感してます。要は会計学とは企業活動である経済事象を①契約行為と②経済価値の両面から解釈することなんですね。


その要点を理解すると、財務諸表が立体的に見えてくるばかりか、財務諸表を作成する者の個性や癖までがなんとなく浮かび上がって来るものです。一見して科目の配列や数字の羅列まで気を遣っているかどうか、アート的なセンスがまでが目に飛び込んできます。契約書の作成なども行いますが、ちょうど契約書の出来の良し悪しが一見して分かるのと同じです。


そうした実務に長けるばかりでなく、自分の得意技であるビジネスモデルの構築まで厚みが増してきます。市場環境を見定めながら事業が持つ要素資源をどう組み替えて新しいビジネスに変えていくかを考えるときに、そもそも事業がどの様な要素資源によって成り立っているのかを①契約行為と②経済価値という個々の要素の編まれた束として理解できるのです。


その束を解きほぐして、新たなビジネスモデルに編み直す際に欠けている要素資源があればそれを付け加えればよいのです。なかなか理解し難いかもしれませんが、新しいビジネスはゼロから組み上げることなく、それを時代に合わせて少しばかり斜めから見立てる感覚とでも言うのでしょう。その様な手法を実践的に腕を磨くのにM&Aの経験は良い機会でした。


これまでに大小あわせて50件余りのM&Aを手掛けてきましたが、ただ単に市場を買う水平統合型M&Aは面白みに欠けており、むしろ新たなビジネスを組み上げる垂直統合型のM&A戦略を企画して提案することに面白みを見出しています。新しいビジネスモデルに改変するのに不足する要素資源を外から買収し持ってくると自己創出のれんも最大化できます。


実際の交渉場面では、相手の心理を読み解きながら、交渉スケジュールと①契約行為と②経済価値について予め枠組みを決めてしまうことが大切です。それ(=交渉の土俵)を可視化する意味で覚書を結んでしまうのが常套手段です。ことM&Aという交渉事は、長期にわたる交渉で決めることが多岐に渡るばかりか、交渉相手に対する心象がブレやすいからです。


これは何もM&Aに限ったことでなく、日々の事業活動の中でも大なり小なり活用していかなければならない視点なのです。日常の経済活動で契約書を締結するか否かに拘らず、口頭でも約束事は契約行為に該当します。良くあるパターンとして、何となく感覚で協議に挑み何が決まったのか否かが分からない事例が、中小企業に留まらず大手企業でも見受けます。


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